◇ 19 ページ20
.
「ごめん、ミカサ⋯」と必死に謝るアルミンの肩に触れたそのとき───⋯⋯目の前が真っ暗になった。
───「 エレン！！」
───「 こんなところで⋯死ねるか⋯⋯ 」
真っ暗な視界のなかで、巨人の口の中で必死に口が閉じないよう抑えてるエレンが目に映った。
───「 なぁ⋯アルミン⋯お前が教えてくれたから⋯俺は⋯⋯外の世界に⋯ 」
───「 エレン！！はやく！！」
次の瞬間、巨人の口が閉じてエレンが食べられてしまった。そしてアルミンの悲鳴とともにその映像は終わった。
『 ⋯⋯、っあ⋯ 』
「 A？」
激しい頭痛に襲われて、屋根に手をついた。アニやサシャたちが心配の声を上げて、私に駆け寄ってくるのが感じられた。
⋯⋯な、に今の。アルミンの記憶⋯？でもそんなの見れるわけが⋯。
「 マルコ。本部に群がってる巨人を排除すれば、ガスの補給ができてみんなは壁を登れる。違わない？」
「 あ⋯あぁ。し、しかしいくらお前がいても⋯あれだけの数は⋯⋯ 」
「 できる 」
頭痛が治まってきた頃、視界の端でミカサが剣を空に掲げた。
「 私は⋯強い。あなたたちより強い。⋯ので、私はあそこの巨人共を蹴散らせることができる⋯例えば1人でも 」
そう突然言い出すミカサに「そんなことできるわけ⋯」とみんなが口を揃えて言う。
「 できなければ死ぬだけ。でも⋯勝てば生きる⋯戦わなければ、勝てない⋯ 」
それだけを言い残したあと、ミカサは1人で本部に向かって飛んで行った。
そして取り残された私たち。
「 おい！！俺たちは仲間に1人で戦わせろと学んだか！？おまえら！！ほんとに腰抜けになっちゃうぞ！」
みんながミカサに呆気を取られて動けないままでいる中、ジャンだけが後に続いた。
ジャンの言葉にみんなやる気を取り戻して、次々と立ち上がる。
「 A、アンタ⋯いけるの？」
『 ⋯⋯腰抜けには、なりたくないからね 』
.
続く (更新停止中)
お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←◇ 18
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 388人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぴの
| 作成日時：2023年11月12日 20時
