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Eren side
大型巨人によってシガンシナ区が墜落した日から2年が経って、俺は訓練兵団に入団した。
「 貴様は何者だ。何しにここに来た！？」
それにしても、なかなか癖の強い奴らが集まってると思う。
内地にいくためと薄い決意のやつだったり、敬礼の手が逆のやつだったり、教官を前にして芋を食べてるやつだったり⋯⋯。
『 A･フランです。調査兵団に入るためにきました 』
この時間に退屈してきた頃、女にしては少し低く、男にしては少し高いような声が耳に入ってきた。
横目でAという名の人物を見れば驚いた。
真っ白い肌。長いホワイトブロンドの髪。それに映える赤い目。その綺麗な容姿に俺だけじゃなく、誰もが目を奪われた。
「 ほう⋯？わざわざ巨人の餌になるということか 」
『 そうです 』
「 なかなか肝が座っているな。出身を言え 」
教官の威圧的な態度に物怖じせず、表情を一切変えない。
『 地下街出身です 』
「 ！⋯そうか。下がれ 」
"地下街出身" という言葉に周りがざわつく。たしかに地下街と聞いて良いイメージはないけど、アイツが地下街出身というのはどうしても信じれなかった。
「 なあ、オマエさ 」
『 ん？』
サシャが罰として走らされてるのを見ながら、ちょうど隣にいたそいつに声をかけた。
目線をこっちに向けて首を傾げた姿に不覚にも胸が高鳴った。
「 地下街出身ってほんとなのかよ 」
『 ほんとだよ 』
「 ⋯⋯そう 」
『 あ、信じてないって顔してる 』
「 いやそういうわけじゃ⋯ 」
『 あはは、いいよ別に。よく言われるし 』
笑った顔は想像してたよりも可愛らしいな⋯なんて思った。
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作者名：ぴの
| 作成日時：2023年11月12日 20時
