助けたかった ページ18
＿＿＿＿
｢え……Aｯ……？｣
｢ｯ！！Aさん……！！Aさん！！！｣
オレは馬鹿だ……
ちゃんと見ていれば分かったのに……！！
Aさんなら大丈夫だと思ったんだ
Aさんは未来を知っているし、強い。
だから油断していた。
いつだってこの人は、自分を犠牲にしていたじゃないか。
｢ダメだよAさん……！！
｢Aｯ！！やだよぉ、やだよぉ……！！｣
｢＿＿＿＿A？｣
唖然と立ち尽くしていたのは、マイキーくんだった
｢マイキーくん……！！
Aさんが……稀咲にバイクで突っ込まれて……！！｣
｢＿＿＿＿安心しろA、すぐ病院に着くから｣
｢ウチのせいで……ｯ！！｣
｢エマのせいじゃねェよ、だから泣くなって
A、オマエが泣いてるの見ると悲しむだろ？｣
｢……ｯ、うん……ｯ｣
｢……まんじろー、くん？｣
｢Aさん！！！｣
よかった……！！目ェ覚ました……！！
｢……はは、エマちゃん泣きすぎ、武道くん、も｣
｢……A、また無茶しすぎって三ツ谷に怒られるぞ絶対
けどオレがちゃんと止めてやるから、だからA、はやく帰ろう？｣
｢……万次郎くん、背中あったかい｣
Aさんをおぶるマイキーくんは、いつもみたいな笑顔じゃなかった。
オレでも分かる。マイキーくんはAさんが好きだってこと。
｢ねぇ万次郎くん、万次郎くんは大丈夫
エマちゃんも、真一郎くんも、ドラケンくも、圭介くんも、武道くんもいます
ひとりじゃないよ。｣
｢……オマエもいるじゃん｣
そうだねって答えてよ、ずっと一緒だよって返してよ
｢ねぇまんじろうくん、かおみせて｣
｢……うん｣
マイキーくんが膝をついて、Aさんを支えるように顔を見合わせる
｢ふふ、君の泣き顔、ちゃんと見るの初めてだ｣
その瞬間、Aさんはマイキーくんの瞼にひとつキスを落とした。
｢……ちゃんと幸せになってね｣
｢Aさん、｣
返事は返ってこなかった。
｢……A、オレ、オマエがいなきゃ幸せになんてなれねェよ
……どうしようもないくらい、愛してる｣
いつも強いマイキーくんらしくない、弱々しい声だった。
Aさんから流れた一筋の涙は、虚しく道路にこぼれ落ちた。
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ちちんぷいぷい(プロフ) - だいすきです (2023年2月7日 16時) (
レス) @page30 id: 54d9d9d1c8 (このIDを非表示/違反報告)
楓 - とても素敵な作品でした！すごく感動しました。とても読みやすかったです (2022年1月17日 20時) (レス) @page30 id: 67c6d12317 (このIDを非表示/違反報告)
凛 - ぴのさん» ありがとうございます！！そっちでもお話し出来ると嬉しいですっ！！ (2021年12月21日 20時) (レス) id: bf73164f8f (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - 凛さん» もちろんです！！今から読まさせてもらいますー！！^^ (2021年12月20日 22時) (レス) id: 49dec086fe (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - 楓さん» 嬉しいお言葉です…！！ご愛読ありがとうございました！！ (2021年12月20日 22時) (レス) id: 49dec086fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴの | 作成日時：2021年12月12日 0時
