シークレット・メモリー

２１：幸せになれる方法。 ページ21

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私のぐちゃぐちゃな顔を見て
焦って荷物を置いて私の傍に寄る。









「何があったの？
もしかしてマユとミキが暴れ回って大変だった？」




「そうじゃないよ、
少し暴れ回ってたけどイチゴ食べながら
大人しく待っててくれてた。」




「じゃあなんで？」




「･･･宏光が来たの。」




「え？」




「宅配だと思って確認せずに出たら
宏光だったの。」




「宏光くんが？」



「うん、」









もしかして、里奈が仕組んだんじゃないかって
ほんの少し疑ったけど

里奈の反応を見れば
本当にただの偶然だったんだと知った。





「宏光くんがなんで家に･･･」




「分かんない･･･私、宏斗を抱っこしたまま
出て･･･宏光に誰の子って聞かれちゃった」




「･･･。」









私の言葉に一瞬目を見開いて
何も言わずに私を抱き締めてくれる









「･･･私、頭が真っ白になってね
里奈の子だって嘘ついちゃったの」




「え？」




「けどすぐにバレた･･･そりゃそうだよね」




「･･･A、ごめんね」




「どうして謝るの？」




「･･･Aには言わないでおこうって
思ってたんだけど、
定期的に宏光くんが家にくるの。」




「定期的に？」




「そう、Aのことを聞きにくるの。
多分今日もそれでだと思う」









私の事を･･･聞きに来るの？



宏光が？









「･･･宏光っ･･･。」









どうしても好きで仕方ない宏光と


今私の膝で疲れて眠る宏斗と共に







幸せになれる方法があるなら


どうか、そんな方法があったなら･･･









だけど、いくら考えてもそんな方法は見当たらない







そりゃそうだよ。
もしあるなら宏光から離れたりしなかった。

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