帰り道 ページ17
「へ！？初耳」
「あかん？」
「いや、(名字)があかんかったとしても
流星がおった方がええと俺は思うで。倒れたりしたら危ないし」
「せやな濱ちゃん。(名字)！
今日ははよ家帰って漢方でも飲んではよ寝るんやぞ！ええな！？」
足くじいた時の漢方ってあるの？
あったとしても持ってない
とりあえず頷くと2人は満足げに出て行った
タイプこそ違うけど2人とも生徒思いのいい先生だなー
「準備ええ？」
事前に教室から私の荷物を取って来てくれたのか
自分のカバンに加えて私のカバンも肩にかけている
「すごい意外と気利くじゃん」
「ナメとんの？笑」
小突かれてから
「…ほら。肩」
「借ります」
「ん。キツなったら無理せんで言うんやで」
肩を借りて歩き始めた
「家近いん？」
「まあ歩いて10分くらいかなー」
「ほー。俺の肩役に立ってる？」
「うん。身長高いからちょっと遠いけどないより全然マシ」
他愛もない話をしながら歩く
私のカバンも肩に引っ掛けたまま
普通のスピードより断然ゆっくりしか歩けない私に
速さを合わせてくれるあいつ
今すごいカップルっぽいな、
なんて無駄な思考でいっぱいの所で
「なぁ、あの先輩だれ？」
「あの先輩って照史先輩？さっき自己紹介してたじゃん笑」
「そういう意味やなくて。どういう関係？」
「んー私が生徒会以外で唯一話す仲良い先輩、かな」
「ふーん」
好き、なんて言えないからそうごまかす
「話しとった時めっちゃ嬉しそうやったけど」
「そ、そりゃあ仲良い人と話したら嬉しくなるでしょ」
どうしよう、バレてないよね？
色々考えを巡らせていると
「あっ！」
注意散漫になっていて小さな段差に足を引っ掛けた
転ぶ、と思ったのもつかの間
「おっと」
あいつが歩くのをやめ私のことを支えてくれた
距離が近い
「ちゃんと道路見て歩き？」
「ご、ごめん」
急いで謝って体勢を立て直すと
あいつの腕が私の腰に回って少し引き寄せられる
「こうでもせんとまた転ぶやろ？」
あいつの腕が意外としっかりしていることに
また少しドキッとした自分がいた
歩くたびに少し触れ合う微妙な距離にまた鼓動が波打つ
「なぁ」
「はい！？」
「はいって何？笑
いや、俺はAって呼ぶのに
Aは俺のこと1回も呼んでくれへんやん？なんで？」
「それはまだ正式に付き合ってな」
「あっもしかして…照れとる？」
「はぁ！？」
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てでぃー(プロフ) - 夏さん» 教えてくださりありがとうございました！これからも読んでいただけると嬉しいです。 (2017年8月23日 18時) (
レス) id: 031adc9624 (このIDを非表示/違反報告)
てでぃー(プロフ) - 夏さん» ページ12では『お大事にして欲しいわねー』を、ページ16では『はい！お大事にしてくださいねー』を言い切る前に"あいつ"と桐山先輩が話し始めたことを表した意図的表現だったんですが、誤解を招いてしまい申し訳ありません。 (2017年8月23日 18時) (レス) id: 031adc9624 (このIDを非表示/違反報告)
夏 - ページ12【お大事にして欲し】→欲しい、 ページ16【はい！お大事】→はい！お大事に だと思います。 (2017年8月23日 16時) (レス) id: 1a0acc03b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てでぃー
| 作成日時：2017年8月11日 0時
