同期以上友達未満 [赤] RETURNS

緊急電話 ページ42

-Aside-



「カァーーーーペッッッ！！！」

「汚っ」


「だぁー！好きな人のガチ惚気ってこんなイライラするんや！？」

「いや聞いたの小瀧くんだからね？」


やさぐれ顔をする小瀧くんと複雑な笑みの濱ちゃん先輩
それを見比べる流星くん



「てかもうお迎えの時間なの！帰って！」






-重岡side-



「何か塩っ辛いもん！口の中まで甘いわ！」

「ほんま自慢しぃやなぁ笑」


ベロを出し顔をしかめメニューを見始める照史と
飲み物に口を付ける神ちゃん



「そういや淳太あの子とどうなったんやっけ？」

「言わすな！」


「財布にされてー？」

「別の男とゴールイン…ってやかましいわ！
それより喧嘩やろ喧嘩。どうするん？」



「な。それも何でよりにもよって今…あ」


ちょうどスマホが震えAの名前が表示された

やべ、怒られそ。



「…もしもし」

「あ！おにーちゃん！ぱぱ！」


「ん？日花里？」

「ぱぱ！ぱぱ！」


「パパやけど。どした？」

「あのね？うーん…あの…」


「あー日花里？ママおる？」

「いるけどおにーちゃん…」


「まぁおん、お兄ちゃんでもええけど。代わって？」

「うん！」



何やこれ。悪戯？

3人に向かって首を傾げながらせいを待った



「…パパ？」

「お、もしもし？せい？」


「今いそがしい？」

「おおん大丈夫。どした？」


「あのね、おむかえ来てスーパー行って
いっしょにかえってからずっとねてるの」

「ママ？お昼寝ちゃう？」


「なんかゆかでねてる」

「床？」


「かえってね、つかれたーってゆかすわってね、
そのままどーんってねっころがってねちゃった」

「…せい、ママのおでこ触れる？熱い？」


「…あついかも」

「分かった。すぐ帰るな」



電話を切り財布から3000円取り出して
テーブルに叩きつけ帰り支度



「こうなる前にやめとけ言うてるやろ…
あ、足りんかったら立て替えといて」

「ええけど…どした？」



「あいつ熱でぶっ倒れたっぽいわ。じゃ」







鍵を挿しただけでドアの向こうから足音がした



「ぱぱ！」


開けた瞬間日花里が抱きついてくる



「ただいま。ちょっとママの所行かせてな？」

「うん！おにーちゃんもいる！」


まっすぐリビングへ走るとあたふたするせいが振り返った



「パパ！ママおねつだよね？」


いちよーね、おでこつめたくしたんだけどね、と話すせい

床で横たわるAを見ると
おでこに氷が直乗せしてあって頭の周りが水浸し



「しっぱいしちゃった…」

「大丈夫、ありがと。あとは任せろ」

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