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そしてすれ違ったうちの何人かには立ち止まって
ふっ、と息を吹きかけるようにすると
キラキラとした金色の何かがその人達を包み込む
青いマフラーをつけているのに
紙袋に青いマフラーを入れている男の子、
黒いブルゾンにマフラーをして
たった今角を曲がろうとしている男の子。
ようやく見つけたケーキ屋さんに入り
「いらっしゃいませ！何名様ですか！？」
「2名…あ、1名なんですけど、その」
「2人席がええってことすかね？合点承知しました！」
私がギリギリごまかしたことを深く追及せず
ニコニコと案内してくれたあっさり顔の店員さん、
そして私がメニューを考えている間に来店した
仕事帰りらしい上品な栗毛のお兄さん。
とりあえず無難にショートケーキとコーヒーを頼んで
思い切ってノゾムに聞いてみる
「ノゾムさ、さっきから何やってるの？」
「ん？」
「ほら、ふーって吹きかけてるじゃん」
「あぁ！これな、小人の特殊能力やねん」
「特殊能力？」
「そ！24日から25日の間は
合計7回だけ幸せのおまじないがかけられんねん。
ええクリスマスになりますようにって」
「すごい、本当に仕事に徹底してるんだね」
「まぁボスには色々お世話になってるしなぁ。
正味たまに人間ってええなぁって思うこともあるけど、
小人も案外悪ないで？」
「人間に憧れるの？」
「人間に憧れるっていうか、うーん…まぁほら、あるやん」
さっきまで竹を割ったように素直だったノゾムが
初めて言葉を濁したことに疑問を持った所でケーキが来た
「うまそー！」
「はい、どうぞ」
「Aちゃんは？」
「私いつでも食べられるから笑」
どうぞ、とお皿を少し前に押し出すと
少し首をすくめてから小さくいただきますをし
誰も見ていないことを確認してからケーキを頬張る
「んー！」
口を手で押さえ目をまん丸にして
ジタバタと足を踏むからシャンシャンという音が止まらない
「何これ！こんなに甘くてフワッフワなもの初めて食べた！」
「よかったね笑」
「何て言うん！？コード番号、ちゃう、名前は！？」
「これね、ショートケーキって言うんだよ」
「この上に乗ってる帽子型でぶつぶつのボス色のんは？」
「えっとね、いちご」
「いちご、かぁ…」
美味しい！と目を細めてとろけた顔をするから
食べさせてあげてよかった、と優しい気持ちになった
ちなみにコーヒーも飲ませてあげたけど
「ぐえっ…何やこのトナカイのフンみたいな味の液体」
と顔をしかめられた
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てでぃー(プロフ) - アップルパイさん» こちらにまでありがとうございますー！両方とも読んでいただけてとっても嬉しいです。またクリスマスが近づいてきた頃にぜひ思い出してやってください！ (2019年3月24日 2時) (
レス) id: ebc728ddf8 (このIDを非表示/違反報告)
アップルパイ - とってもいいお話でした！ (2019年3月23日 15時) (レス) id: ae68382578 (このIDを非表示/違反報告)
てでぃー(プロフ) - ゆうひさん» いえいえ！気になっていただけただけで嬉しいですよ。最後はもはや若干寄せましたよね笑 締め方に迷っていた時にタイトルを先に考えていたらふと閃きまして笑 (2018年12月24日 0時) (レス) id: ebc728ddf8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうひ(プロフ) - てでぃーさん» あ 、ほんとだ 。ちゃんと読めてなくてごめんなさい !! まつりちゃんの台詞とか 、合いすぎてて … 笑 (2018年12月23日 23時) (レス) id: da02c26587 (このIDを非表示/違反報告)
てでぃー(プロフ) - ゆうひさん» こんばんは！『作者より』にも記載したのですが、最後に曲名だけタイトルとして借りたので一応無関係です…が、今考えてみたら意外と歌詞に当てはまってますね！そう考えて頂いても構いません！笑 適当なことをしてすいません…笑 (2018年12月23日 22時) (レス) id: ebc728ddf8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てでぃー
| 作成日時：2018年12月9日 0時
