Blue Magic ページ1
「結局今年も1人きりのクリスマスだなぁー」
「クリぼっち？サミシマス？誰こんな迷惑な言葉作ったの」
「それな？今更相手探せないよねー今日終業式だし」
「クリスマス、ねぇ…」
結露してほわんと白い窓を眺めると
外にはすっかり葉を落とした木々達
教室の一角
仲良い友達といつも通り自然と集まると
みんなが話し始めたのはそんなことだった
「Aは？」
「何が？」
「クリスマスの予定！誰かいないの？」
「え、逆にいると思う？笑」
「だってほら、あの人は？」
「あの人？」
「いるじゃん！」
「あのお似合いの人！」
「あ、今もこっち見てるし！」
壁の方を向いていたからくるっと振り返ると
男子のグループの中の1人とバチっと目が合う
自分の席に座って肘をつき、その腕にもたれるように頭を預け
何となくこっちを見ていたらしい彼は
あ、という顔をした後
少し目を細めて肘をついていた方の手を振ってくる
よく分からないけどとりあえず振り返すと満足そうに微笑んだ
また友達の方を向き直すとみんなニヤニヤしている
「…何？笑」
「ん？いい雰囲気じゃんって」
「やっぱイケメンだよねぇー」
「絶対脈アリ」
「ってかみんなもしかして流星のこと言ってたの？
流星はただの幼馴染だよ？笑」
そう言うとちょうど後ろから
男子のガヤが聞こえるからまた振り返る
「おい藤井聞いてんのかよ！」
「え？あ、ごめん笑」
「またボーッとしてたのかよ笑」
「しっかりしろよー笑」
「イケメンだからって容赦しねーぞ？笑」
「えへ、ごめんごめん笑」
幼稚園の頃から変わらないえへへ笑いをする流星
でも実は"ごめん"となんて一切思ってないこと、
他の何かで頭がいっぱいなことくらいすぐ分かった
だって、幼馴染だもん。
「あ、そんなに藤井くんのこと気になるんだー？笑」
「素直になりなよA！」
「聞けばいいじゃん空いてるか！」
キャッキャと相変わらず楽しそうにはしゃぐ友達
「もうしつこいなーそういうのじゃないってば！笑
とにかく私もクリスマス予定ないから！1人ぼっち！」
「あー寂しい！」
「じゃあさ、いっそのこと4人で遊びに行かない？24日」
「それ1人で家いるよりよっぽどいい！」
「いいよ、遊ぼ！」
彼氏とではないけど
クリスマスの予定が出来て少し楽しみになった
そんな私を、眉を少し下げた流星が
あの黒目がちな目でじっと見つめ
はぁ、と小さなため息をついたことなんて
知る由もなかった、けど。
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てでぃー(プロフ) - アップルパイさん» こちらにまでありがとうございますー！両方とも読んでいただけてとっても嬉しいです。またクリスマスが近づいてきた頃にぜひ思い出してやってください！ (2019年3月24日 2時) (
レス) id: ebc728ddf8 (このIDを非表示/違反報告)
アップルパイ - とってもいいお話でした！ (2019年3月23日 15時) (レス) id: ae68382578 (このIDを非表示/違反報告)
てでぃー(プロフ) - ゆうひさん» いえいえ！気になっていただけただけで嬉しいですよ。最後はもはや若干寄せましたよね笑 締め方に迷っていた時にタイトルを先に考えていたらふと閃きまして笑 (2018年12月24日 0時) (レス) id: ebc728ddf8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうひ(プロフ) - てでぃーさん» あ 、ほんとだ 。ちゃんと読めてなくてごめんなさい !! まつりちゃんの台詞とか 、合いすぎてて … 笑 (2018年12月23日 23時) (レス) id: da02c26587 (このIDを非表示/違反報告)
てでぃー(プロフ) - ゆうひさん» こんばんは！『作者より』にも記載したのですが、最後に曲名だけタイトルとして借りたので一応無関係です…が、今考えてみたら意外と歌詞に当てはまってますね！そう考えて頂いても構いません！笑 適当なことをしてすいません…笑 (2018年12月23日 22時) (レス) id: ebc728ddf8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てでぃー
| 作成日時：2018年12月9日 0時
