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外に出ると何と白いものが空を舞っていた
「嘘っ雪じゃん！」
「すっげ！」
「ホワイトクリスマスだ！」
そうやって騒げたのもつかの間
段々寒くなってくる
クリスマスってことでオシャレを重視して薄着になっちゃったからな…
すると私の目の前に立った望が自分のマフラーを首から外して
私の首に丁寧にかけてくれた
「えっいいよ望寒いでしょ」
「いや、俺今日めっちゃ着込んで来たから」
とか言ってコートの下は普通のセーターしか着てなかったのに。
「…ありがと」
「んーん？」
そう言いながら望は
私の左手を取って自分のコートのポケットに入れた
「これで手も安心やな？」
「うん！」
ニコッと笑う望に付き合いたての時のようなときめきを感じた
ポケットに手を入れているせいでいつもより近い距離
腕と腕が触れ合ってコート越しに温もりを感じる
夜の都会の街は忙しいけど賑やかで活気があって
みんながどこか幸せそうに見える
それを包み込むように色んな色のライトが柔らかく照らして
私たちみんなの心に光を灯して。
クリスマスは本当に素敵な季節だ
望のマフラーに自分の顔を埋めて
望の匂いを胸いっぱいに吸いながら改めて思った
「俺のおすすめの所行ってもええ？とっておきの場所」
そう言って連れて来られたのはあまり人がいないとあるビルのテラス
庭のようになっていてそこにも電飾が施されていて
真ん中には大きなツリーも
それを通り過ぎてテラスの1番端で
隣同士で手すりに身を預けて夜景を眺める
「綺麗…」
「やろ？のんちゃんスペシャルや」
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