Blue Magic ページ26
最悪だ。
何でこうなるんだろう
いつもよりも大人な服に高いヒール
彼に喜んでもらえるように選んだのに。
煌びやかな夜の街をあてもなく歩いているとあるお店を見つけた
『Starry Night』
特に店内が見える訳でもないのに
なぜかこのお店に惹かれてふらっと入ってしまった
中に入った後にバーだと気づく
時間も遅いからか人はあまりいない
ぐっと落ち着いた大人な雰囲気で少し緊張していると
「いらっしゃいませ、お1人ですか？」
白いシャツに黒いベスト、黒い蝶ネクタイをきっちり締めた
黒髪で背が高い男の人
「あ…はい」
「どうぞ」
口角をキュッと上げ誰もいないカウンター席へ通してくれた
「浮かない顔をされていますね？」
「そ、そうですか？」
「はい、でも今はそれはさておき。何になさいますか？」
「えっと…シャンディガフで」
とっさに唯一知っているカクテルを口走る
「かしこまりました」
カウンターの奥で液体を混ぜ始める彼
少し経ち琥珀色の液体が運ばれて来た
一口含むとじわりと甘さも広がるけど
何より相性の合わない苦味に思わず少し顔をしかめる
「どうなさりましたか？」
「…いえ」
「まさか…ビールが苦手だったり？」
「えっ」
図星で思わず出た声
慌てて口を手で塞ぐ
「知りませんでしたか？
シャンディガフはビールをジンジャーエールで割った物だって」
「ごめんなさい…詳しくなくて」
「ふふっ大丈夫ですよ。でもなぜこれを？」
「彼氏がいつも飲んでいて」
「…彼氏さん、ですか。クリスマスは彼と？」
彼の何気ない質問に胸の奥が詰まる
あまり触れない方がいいと悟った彼は慌てた様子
「あ…すいません、その…」
「今日別れたんです。…イヴの前日に。
その彼がいつも、私の前ではこれが飲みたくなるんだ、って」
すると彼は顔を少ししかめた
「…そうですか。あの…大変失礼ですが
原因って…彼氏さんの浮気、だったり」
「ど、どうして」
「やっぱり。まあいいでしょう
僕にそんな嫌な思い出を忘れさせるお手伝いが出来れば光栄です」
「よろしくお願いします…？」
疑問は消えないまま少し頭を下げると
彼はまた口角をキュッと上げた
「ちなみにお名前は？」
「A、です」
「Aさん。あなたにふさわしい、素敵なお名前ですね。
そんなAさんに僕からプレゼントさせてもらってもいいですか？」
「はぁ…」
すると彼はくるっと後ろを向いてまた液体を調合し混ぜ始めた
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てでぃー(プロフ) - アップルパイさん» 初めまして、ありがとうございます！WESTの7人は本当に七人七色なのでお陰様で色々なお話を書くことができました...！これからも頑張りますね！ (2019年3月24日 2時) (
レス) id: ebc728ddf8 (このIDを非表示/違反報告)
アップルパイ - とってもいいお話でした！それぞれの個性にほっこりしました。これからもfight！ (2019年3月23日 14時) (レス) id: ae68382578 (このIDを非表示/違反報告)
てでぃー(プロフ) - ゆうさん» 真夏にこちら読んでいただきありがとうございます！笑 そうなんですーツイッターの方では言わせていただいたのですがそれのオマージュだったりします...よくお気づきになられましたね！図書館戦争大好きなんで設定上つい入れてしまいました笑 (2018年7月8日 22時) (レス) id: 2940520ede (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 突然すみません！もしかして有川浩さんのファンですか！？濱ちゃんのお話！『図書館戦争』鞠江ちゃんが中学生の時の小牧教官と元カノのエピソードですよね！私、有川浩さんのファンなんです！ (2018年7月8日 21時) (レス) id: 735b9b69af (このIDを非表示/違反報告)
一波(プロフ) - 言葉遊び！？気付きませんでした！もう一回読んでみます！Twitterも行きます！お返事ありがとうございました(^-^) (2018年3月2日 22時) (レス) id: 67846066e5 (このIDを非表示/違反報告)
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