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「なるほど。これは失礼しました。そういうご関係だとは露知らず、他人がでしゃばって申し訳ございません。ではごゆっくり」
「…………」
『…………。って、違うから!!』
いきなりのことに唖然とする私と安室さん。
しかし、昴さんの言葉でハッと意識を取り戻し、驚いて力が抜けている安室さんの腕から脱出する。
そのまま、昴さんを追いかけようと一歩地面を踏み込んだ瞬間…
ズリッ
『ヒィッ!?』
再び何かを踏んで今度は華麗に宙を舞う。
久しぶりのスローモーション。
嘘でしょ。何これ笑えない。
振り返って目を見開いてるそこのハイネック。
お願い助けて。
これはやばい。
ズベシャッ
『…………』
「「…本当に転ぶことが好きですね」」
『そんなわけないでしょ。ひどくない?』
助けてと願ったにもかかわらず、派手に転んだ藤森A26歳。
何これ。まじかよ。
この2人が揃ってる前でこけるなんて一生ないと思ってたのに。
痛い。彼らからの視線も私の体もすごく痛いわよ。
私、飛んだものね。
鳥じゃないのにflyしたもの。
痛くないはずがないわよね。
それより、私はさっきから何を踏んで滑っているの。
こんな道端に何が落ちてるっていうのよ。
「バナナの皮を踏んでこける人なんているのですね。興味深い…」
「この人、さっきもバナナの皮を踏んで滑ってましたよ。凡人にはできない技ですよね」
『色々突っ込みたいけど、嘘でしょ。まさかのバナナの皮かよ』
「「漫画みたいですね」」
『ハモるな!お前ら仲良しか!!』
はぁ。と1つ、ため息をこぼす。
そして、何度も踏まれてヘナっとなっているバナナの皮をひと睨みした。
誰がこんなところにバナナの皮を捨てたのよ。
それより、こんな道端でバナナを食べる人なんているのかしら。
「…Aさんがバナナの皮を見つめだしましたよ。あなたならこの状況にどう対処しますか?沖矢さん」
「そうですね…。ここは、バナナの皮と以心伝心しているAさんの心の中を、このメガネの少年に推理してもらいましょうか」
『え?メガネの少年?』
バナナの皮と以心伝心とか意味がわからないことが聞こえてきたが、メガネの少年の方が気になりすぎて恐る恐ると後ろを振り返る。
そこにはポアロで会ったことのある江戸川コナンくんが立っていた。
「瓶の次はバナナの皮って…。Aさんって本当に大丈夫なの?」
『…私の心にトドメをささないでコナン君』
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はりねずみ。(プロフ) - 由羅さん» 神だなんてもったいないお言葉です……!ありがとうございます! (2020年3月15日 17時) (レス) id: f57cf1299c (このIDを非表示/違反報告)
由羅(プロフ) - 神、神ですね……神としかいいようがないです (2020年3月10日 14時) (レス) id: a829207c12 (このIDを非表示/違反報告)
はりねずみ。(プロフ) - 笑々さん» ありがとうございます!!笑っていただけて嬉しいです!私自身、そんな感じの会話が大好きなので、安室さんたちにもやってもらいました笑 ありがとうございます! (2019年10月10日 23時) (レス) id: 2649fb9203 (このIDを非表示/違反報告)
笑々(プロフ) - 名前を呼ばせるところで、早すぎだろなんか腹立つな は声をあげて笑いました笑 ありがとうございます笑 (2019年9月23日 10時) (レス) id: f052978bd7 (このIDを非表示/違反報告)
はりねずみ。(プロフ) - ここねさん» きゃー!ありがとうございます!!とても!すごく!本当に嬉しいです!!続編でも面白さとキュンキュンを追求してお話を進めれるように頑張りますね!これからもよろしくお願いします! (2019年5月12日 17時) (レス) id: 2649fb9203 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はりねずみ。 | 作成日時:2018年12月12日 7時