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本当は分かってた。
こんなに彼の言動に、嬉しくなったり悲しくなったりする理由を。
触れられた唇が熱くなってる理由を。
彼は本当は優しい人で、いつも私のことを考えてくれてることくらい分かってた。
だから、落ちちゃうのも仕方ないでしょ。
でもダメよ。これ以上自覚したらダメなの。
だから、あんなに気づかないふりをしてたのにね。
こんなになっちゃったのは彼のせいよ。
責任取ってほしいわね。
でもやっぱり、私と彼の関係はあくまで店員と客。
たとえ恋人になったとしても、私のせいで私の問題に彼を巻き込むことは決してしてはならない。
優しい彼を絶対に傷つけたくないの。
だからこの想いは封印するべきなのよ。
『……サンタさんがいるのなら、プレゼントは彼に恋する資格を持ってきてほしいわね。…なんて、私は何を言ってるのかしら』
こんなこと考えちゃうなんて、きっとクリスマスイブだから浮かれてるのね。
いきなりのシリアスなんて私には似合わないわよ。
しばらく椅子に座ってぼーっと安室さんを待っていると、安室さんが奥から出てきたのが見えた。
「お待たせしました。それでは車まで移動しましょうか」
『先に財布を返してくれないと動きません』
「そうですか。そんなにお姫様抱っこされたいですか。仕方ないですね」
『嘘です嘘です待って待って。ごめんなさい。歩くのでその手を引っ込めてください』
「はいもちろんです」
爽やかな笑顔で手を引いた安室さん。
これは完全にはめられたわね。
でも、今日はクリスマスイブだから許してあげるわ。特別にね。
ポアロのドアを開けるとカランカランと軽快なベルの音が鳴る。
外に出ると、雪がちらちらと降っていた。
「『ホワイトクリスマスか…」』
二人の声がぴったり重なった。
驚いて安室さんの方を見ると、彼もぽかんとした顔でこちらを見ていて。
『ぷっ、あははっ。安室さん、すごい間抜けな顔ですよ』
「はははっ。お互い様だろう。君だって相当間抜けな顔をしていたぞ」
『うわ、酷い。女性にそんなこと言ってたらモテないですよ』
「悪いが女には困ってない」
『モテますよアピールですか。腹立ちますね』
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はりねずみ。(プロフ) - 由羅さん» 神だなんてもったいないお言葉です……!ありがとうございます! (2020年3月15日 17時) (レス) id: f57cf1299c (このIDを非表示/違反報告)
由羅(プロフ) - 神、神ですね……神としかいいようがないです (2020年3月10日 14時) (レス) id: a829207c12 (このIDを非表示/違反報告)
はりねずみ。(プロフ) - 笑々さん» ありがとうございます!!笑っていただけて嬉しいです!私自身、そんな感じの会話が大好きなので、安室さんたちにもやってもらいました笑 ありがとうございます! (2019年10月10日 23時) (レス) id: 2649fb9203 (このIDを非表示/違反報告)
笑々(プロフ) - 名前を呼ばせるところで、早すぎだろなんか腹立つな は声をあげて笑いました笑 ありがとうございます笑 (2019年9月23日 10時) (レス) id: f052978bd7 (このIDを非表示/違反報告)
はりねずみ。(プロフ) - ここねさん» きゃー!ありがとうございます!!とても!すごく!本当に嬉しいです!!続編でも面白さとキュンキュンを追求してお話を進めれるように頑張りますね!これからもよろしくお願いします! (2019年5月12日 17時) (レス) id: 2649fb9203 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はりねずみ。 | 作成日時:2018年12月12日 7時