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目の前で獣のように唸る芥川をできるだけ刺激しないよう、俺は羽根を仕舞った。ストンと両の足が地面に着地する。


「久しぶりやなぁ芥川。ちょっと背伸びたんちゃう?」


俺の言葉に反応するように、芥川は更に眼光を鋭くした。本当、噂通り扱いが難しい。


「あ、やっぱ覚えてない? 太宰さんに連れられてきたときに1回会ってるんやけどな。まぁ、あの時は芥川も大変やったみたいやし、覚えてなくても無理ないか」


何も言わない芥川を他所に、俺はどんどん言葉を繋げていく。


「今日から太宰さんの後任で俺が指導することになったから。よろしくな、芥川龍之介君」


少しずつ調子が上がってきてしまった俺は、いつもの癖で挑発的に口角を上げる。やべっ、と思ったときにはもう遅く、芥川は俺を目掛けて異能を発動した。突進してくる黒獣を体を捻って躱してみせる。


「なっ……!?」

「いきなり攻撃してくるとか、聞いてた通りの凶暴さやなぁ。加えて独走癖もあるらしいやん。こりゃ太宰さんも苦労するやろな。お前凄いな、太宰さんのあんな顔見たことなかったわ」


ケラケラと笑うと、芥川は容赦なく殺気を放ってくる。


「黙れ。貴様にそのような事を言われる筋合いはない」

「あるよ。さっき言ったやん、お前の指導をすることになったって」

「僕が師と仰ぐのは太宰さんのみだ」

「そうは言っても、首領の命令やからなぁ。どうしたら認めてくれる?」

「僕より弱い者を師と仰ぐなど到底……」

「じゃあ簡単やん。俺の方が強いもん」

「黙れっ!!!」


芥川は再び、何匹もの黒獣で攻撃を仕掛けてくる。もうご機嫌取りをする必要もないか、と俺は仕舞っていた羽根出して空中で芥川の攻撃を躱す。

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被苦人(プロフ) - そるんさん» 待って頂いてありがとうございます!😭😭😭いつも更新遅くてほんとに申し訳ありません😭😭今後も遅くはなりますが、末永くお付き合い願います🙇‍♀️ (7月4日 23時) (レス) id: dcf9525fc1 (このIDを非表示/違反報告)
そるん(プロフ) - 更新待ってました!!!!!これからも頑張ってください〜!! (6月1日 18時) (レス) @page27 id: 7bb0a126ac (このIDを非表示/違反報告)
被苦人(プロフ) - 凛さん» 大変遅くなってしまって申し訳ありません😭 (5月31日 20時) (レス) id: dcf9525fc1 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 異能力設定ありがとうございました! (5月31日 15時) (レス) id: cf87f55bfc (このIDを非表示/違反報告)
被苦人(プロフ) - 凛さん» ありがとうございます! 3人の異能力設定はふわっとしか決めていない状態なので、またしっかりと決めて詳細を載せたいと思います! しばしお待ちいただけたら幸いです。 (2022年8月24日 12時) (レス) id: 3dd58736bd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:被苦人 | 作成日時:2022年8月1日 23時

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