【ヘタ鬼】手を繋いで-1-【APH】 (ページ34)

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ドイツ「本当か？！」

サンマリノ「ええ、悪夢にうなされたから思わず跳び起きたらプロイセン君の姿がなくて、扉の前に……血があるんだ。」

日本「血……ですか。それはプロイセン君のですか？」

サンマリノ「私には専門外だよ、プロイセン君かもしれないし……他の人かもしれない」

ドイツ「他の人の可能性は低いぞ。それだったらとっくに……」

イタリア「やめろよドイツ！！」

俺は怒鳴りながら否定する。

ドイツ「……イタリア？」

イタリア「それじゃあプロイセンが死んだような言い方だよ！プロイセンは絶対生きてる！弟なら1番先に心配して、生きてるって信じなきゃいけないだろ！」

サンマリノ「……ヴェネチアーノ。」

姉ちゃんは静かに俺を睨む。

俺は思わず黙ってしまう。

ドイツ「そうだな、イタリアの言う通りだ。兄貴を……兄さんを早く見つけよう！」

日本「ええ！」

サンマリノ「うん、イタちゃん、睨んでごめんね。」

イタリア「……ううん大丈夫。ドイツ、偉そうにしてごめん」

ドイツ「いいや、いい。むしろハッキリ言ってくれてありがとう。感謝するぞ、イタリア」

ドイツは俺に微笑みを浮かべる。

イタリア「う、うん」

イタリア(俺に感謝して笑顔になるドイツかぁ、ちょっと変な感じー…)

日本「早く行きましょう、まだそう遠くは行ってないはずでしょう。」

ドイツ「ああ！」

サンマリノ「うん。」

イタリア(でも、仮にプロイセンが死んだら……俺はまた……)

『戻さなきゃいけないからね』

イタリア「⁈」

誰かの声が聞こえた。

サンマリノ「イタちゃん？早く行こう」

姉ちゃんが俺の手を握る

俺はその姉ちゃんの手の冷たさに気づき、姉ちゃんを見る。

イタリア「ね、姉ちゃん……」

サンマリノ「どうしたの？」

イタリア「手、繋いだままでいたい……」

サンマリノ「唐突だな……いいよ。」

イタリア「わーい！ありがとう！」

さっきの声……

なんだか

………

気のせいだよね

『君の町にあるその「いわくつきの館」に安易に足を踏み入れてはならない。私達の怒りを買えばただでは済まないから… そこに人がいない場合は特に、ね……』

『気をつけて』