【ヘタ鬼】手を繋いで-1-【APH】 (ページ29)

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２階の他の部屋を回ると、ヴェストが最初に隠れていたっていう部屋の隣にある部屋に収穫を見つけた。
そこもまた、テレビにソファー、テーブル、ベッドに本棚ぐらいしかなかった部屋だった。

日本「おや？何かありますね」

日本がテーブルの下に何かを見つけて、拾うと、それは……

プロイセン「マッチか？」

日本「そうみたいです、一応持っておきます。」

そう言って日本はマッチをポケットの中に仕舞った。

ドイツ「……もう結構探索した。そのマッチを持って、一旦リビングに戻ろう。」

* * *

リビングに戻ると、日本は皆が入ったのを確認して、鍵を厳重に掛けた。

日本「これでよし」

プロイセン「油断はできねぇが、一先ずはここでいいだろ。鍵は俺らが持ってるし、内側からも厳重にかけたしな。」

日本「とは言え、一時凌ぎでしょうね。今夜一晩ぐらいは持つでしょうけど…」

イタリア「一晩でもいいよ。俺走り回って結構クタクタだ～」

ドイツ「そうだな。今日は一日よく動いた。いつもならビールで一杯…といきたい所だが…」

その時、突然イタリアちゃんが、身震いをし始めた。

サンマリノ「イタちゃん？どうしたの、寒いのかい？」

お姉様はイタリアちゃんに駆け寄る。

イタリア「うん…。俺、ちょっと寒いかも…。この家のせいかな」

すると、日本が思い当たったかの様にポケットからマッチを取り出した。

日本「確かマッチを拾いましたからね。薪も一晩分くらいはありますし、温まりましょう」

ドイツ「ふむ。では、俺がやろう」

日本はヴェストにマッチを渡した。

ヴェストは手際よく、暖炉に火をつけた。

もや～っと火の熱が来る。

プロイセン「お～。いいんじゃねぇの？」

日本「はい。光があると大分落ち着きます。それに、今は一人ではありませんしね。」