ピクミン小説その2 (ページ4)

今日:3 hit、昨日:1 hit、合計:5,102 hit

驚き～犠牲ページ4

爆発で生じた煙が晴れて、私は驚くことになった。
短い『足』で『歩いて』いる爆弾岩が、目の前にいたのだから。

「！？」

さらに、その『爆弾岩』には大きな目と口がついており、私たちを見ながら
不気味に笑っている。
しかも、そこから何かが垂れる音もしていて、私は恐ろしくなった。
でも、その顔からは何も滴っておらず――――。
……まさか!?
ある事を思いついて、私は慎重にその裏へ回り込んだ。

「やっぱりか……」

私は敵に気付かれないように、小声で呟いた。
敵は、岩の凹凸にしか見えない目で、目の前の『もの』を凝視していた。
その下にある口は半開きになっており、そこから細長い管が見える。
敵が見ている『もの』は赤黒く、ここから謎の音が聞こえてくるらしい。
私は(多分、後ろにいるであろうピクミンたちも)、これが何か瞬時に分かった。
その理由は、その『もの』に赤い肉の切れ端がついているからだ。
もしかしたら、これがなくても直感で分かっただろう。

――――これは、赤ピクミンの内臓だ、と。

そして、敵の口から出ている物は、多分これと同じピクミンの腸であることも。
早くもその周りには、他のよりも大きい血溜りができていた。