佐久早くんって美味しそうだよね【古森元也】

もぐもぐ27 ページ27

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"俺のこと、意識して欲しい"




元也くんのあの言葉が頭から離れない。



あんなこと言われたら、意識しちゃうに決まってるだろコノヤロウ。


彼氏いない歴＝年齢舐めんじゃねえぞコラ。




私の事情などお構いなしに、時は進み続ける。


目が覚めたら朝。学校をサボる訳にもいかないので、大人しく準備をする。




教室には元也くんもいるわけで。


今日からどんな顔して会えばいいんだ。
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「おはよ、Aちゃん！」

『あ、うん、おはよ』




数日が過ぎた。自分でも驚くほどにあっさりと過ぎた。



古森元也、信じられないぐらい通常運転である。


私の緊張返せ。





例の一件があった次の日。どんな態度で接したらいいのか、そんなことばかり考える私に対して、彼はこう言い放った。



「今日からはガンガンアピールしていくから、よろしくね！」

『あ、うん…？』



いっそ清々しいってばよ。
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「一緒にお昼食べよう」

『いいよ…』


好きな人がいたこともなければ、告白されたことなんてある訳がなく。



いくら元也くん相手でも、あんなことがあったら緊張するのは仕方ないと思うんです、ええ。



ふふ、と嬉しそうな笑みを浮かべる元也くん。


『何かいい事あった？』

「うん」

『え、なになに』

「Aちゃん、俺のこと意識してくれてるなって」

『……』



いい笑顔で言い切りおった。




「オイ、俺の近くで変な雰囲気漂わせんな」

『変な雰囲気とは』

「甘ったるい」

「えー、そんな空気出てた？」

『漂わせてないから！元也くんもちょっと嬉しそうにしてんじゃないよ！』



なんかもう、ここ数日振り回されてばかりな気がする。



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