佐久早くんって美味しそうだよね【古森元也】

もぐもぐ26 ページ26

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「えっと」

『お、おかえり』

「ただいま？」



元也くんの生還である。おめでとう。




「あの、さ。今の、仕切り直しさせてもらっていい？」

『よく分からないけど許可する』

「あのね、俺、Aちゃんのことが好き」

『え…人間として、的な？』

「それもあるけど、女の子としてに決まってるじゃん」

『どぅええ！？』



めっちゃ変な声出た。


なんて？え、なんて？



告白された？あ、返事？返事しなきゃ？




『え、えっと、元也くんの気持ちは嬉しいんだけど、好きな人とか考えたことないというか…』

「今すぐ返事が欲しいとか言うつもりはないから。今、そういう対象として見てもらえてないのも分かってるつもり」

『あ、うん？』

「だからね、これからは俺のこと、意識して欲しい」

『うん…？』

「その上で、返事を聞かせて欲しいんだ」

『うん…』

「じゃ、帰ろっか」



にぱっと笑った元也くん。




言い切った、みたいな清々しい顔してるけど、私の頭はついて行ってないんですが？？


お気づきか？"うん"、しか言ってないよ私。




バス停までの道中、たかだか十数分。



先程の話が衝撃的過ぎて、正直何を話しながら帰ったのか、よく覚えていない。





気づいたら自分の部屋だった。




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