佐久早くんって美味しそうだよね【古森元也】

もぐもぐ21 ページ21

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こりゃ確かに、私が一人増えたところで変わらんなあ。




あ、2人ともストレッチしてる。



練習前のストレッチは、各自で行うらしい。佐久早くんと元也くんは2人でやってる。


やっぱ仲良いよね君たち。



ふ、と元也くんが視線を上げた。私の熱視線に気づいちゃった感じ？




目が合ったので、ひらりと手を上げてみる。



にこぉ、と笑って振り返してくれた。え、可愛い。



それを目撃したのは私だけではなかったらしい。元也くんが手を振った直後、ギャラリーが沸いた。どっと沸いた。



本気で何事かと思った。


周りの声に耳を傾けてみると、


「古森くんがファンサしてくれた！」

「え、やばくない！？」

「なにあの笑顔、可愛い！」



…え、あれファンサなの？


元也くんはアイドルだった…？




だがしかし、それだけでは終わらない。



元也くんは、あろうことかこちらを指さしながら、隣の佐久早くんに話しかける。


つい、と視線を上げた佐久早くんと目が合った。とりあえず先程と同じように手を振ってみる。




分かってた、分かってたよ。



彼が振り返してくれるわけがなかった。



案の定、眉間にシワを寄せていた。そのうち型がつきそうだね。知らんけど。



だというのに。



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