【黃紫、緑桃】甘い空気はもう沢山！【赤青、黒橙】 (ページ13)

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じゅう！ページ13

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みんなといたい。その言葉は声には出せなかった。
だって、きっと僕は邪魔者だ。
お夕飯のときに感じた、それぞれが持つ甘い空気。
“それ”が何かはすぐにわかった。
“それ”を持たない僕は、きっとみんなの邪魔にしかならない。

渡「邪魔だから、とか迷惑だから、とか
そんなこと考えて喋るようだったらぶっ飛ばすぞ。」

え、怖いんですが。突然しょっぴーから物騒な言葉で脅された。
不良じゃん完全に。そういえば江戸川ってなんかそんな街だったような…

ラ「でも、僕はここにいるべきじゃ、ないから。」

渡「どうするべきか、の前にどうしたいかを考えろよ。
自分の感情置き去りにして他人のことばっか考えてると
うちの馬鹿どもみたいになるぞ。」

それがどういう意味かはまだ僕にはわからないけど。
とりあえず自分のやりたいことをやれ、言え、と言われているらしい。

ラ「……僕、は、みんなといたい、です。
半日だけだけど、みんなといて、すごく居心地が良くて、だから、」

そこまで言って顔をあげると、しょっぴーは嬉しそうに笑っていて。
目が合うとそっぽを向かれた。
耳が赤いので照れてるだけなんだろうけど。

渡「みんなに伝えとく。明日、お前も自分の口で言え。
阿部も、他の奴らもみんな…人のやりたいことは、蔑ろにできないから。」

顔をそっぽに向けたまま、でも優しい声で言うしょっぴー。
同じ家に住むみんなが、大好きで仕方ないんだとわかる。
冷たいように見えるのはきっと照れ隠し。
俗に言う“ツンデレ”なだけなんだろうな。

ラ「そんなこと言って、みんな困らないかな。」

渡「困らせてしまえ。何人か遠慮のない奴は必要なんだよ。
俺だけじゃ手に負えないから、手伝え。」

悪戯っぽくそう笑って挨拶をし、しょっぴーは部屋を出ていった。
ご機嫌そうで何よりだけれども。

なんだか不安が軽くなった気がして、
今まで泣いたし考えたしで疲れたのもあって、
そのまま布団に潜り込むとすぐに意識は飛んでいった。