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理事長「ようこそ、銀杏高校へ。


君が来てくれるのを、心から待っていたよ。……徳川家康くん」



放課後の薄暗くなった、校舎。


昼間とは違い、静かな空間は少し怖くも感じる。


「……康くん」


静寂の中をひとりの男が歩く音が響く。


目の前まで歩いてきた男が、スッとサングラスを外した。


「…A、」


そう私の名を呼ぶと、彼は優しく私の頬を撫でた。


家康「待ったか?」


A「うん、待ってたよ――」


家康「…俺がいなくても楽しそうだったと聞いたが」


A「お友達は出来たけど……、康くんは違うでしょ?」


私の答えに満足したのか、フッと息をもらして笑う。





「―――A、お前に天下をやる」





―――――第一話、閉幕。

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作者名:まる | 作成日時:2022年9月23日 16時

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