ラフィン ページ2
＊
「A！一緒にこのゲームを生き残ろうな！」
プラチナブロンドの短髪が軽やかに流れる。
同色の瞳は目じりが下がり気味で、どこかお人好しの雰囲気を醸し出している。
『もちろんだよ！ラフィン！』
ラフィン……英語で笑うと意味するその名前を体現するように彼は常に笑顔だった。
GM茅場晶彦によるデスゲームを告げられたあの日も、窮地の時も彼は笑っていた。
楽観的とも取られそうな彼の笑顔は、絶望していた当初の私にとって唯一の救いであり、彼がいたから自決せずいられたと今も思う。
βテスターだった彼はある程度の知識があり、それを惜しみなくプレイヤーのみんなへ貢献してくれた。
そんな彼に救われてフレンドになりたがる人は多い。
その中に、PoHもいた。
「こいつは“PoH”。おかしな名前だろ？」
「Wow。お前の“ラフィン”もなかなかだぜ？」
「そうかー？」
2人は、最初から気の知れた友人のようで、戦闘の息もピッタリだった。
私は、2人とよく行動していたこともあり、戦い方を彼らから学んだ。
投剣スキルをラフィンから。
短剣スキルを……PoHから。
ど素人の私が生き残れているのも彼らのおかげ。
その時の私は、心の中でPoHを師匠と呼び尊敬していたっけ。
いつかギルドを作ろう。
そう言ったラフィンの表情は酷く疲れたように見え、笑顔にも影がみえていた。
聞いても、なんでもない。Aは攻略気をつけて。とはぐらかされるばかり。
PoHに訊ねると
「俺がラフィンに頼み事しててよ、それが原因かもなぁ」
これが終わったら思いっきり休ませてやる予定だ。すまねぇな。
そう言って私の頭を乱暴に撫でた。
いつまでも子ども扱いなPoHやラフィンに認めてほしくて、私は攻略を頑張った。
けど、それは無残にも崩れ落ちる。
『ラ、フィン…？』
彼のカーソルの色は無常にも
後ろで大きな雷が落ちた。
夜になっても宿に帰ってこないラフィンを心配して私はひとりフィールドへ出た。
最近覚えた追跡スキルを使って彼の足跡を辿る。
厚い雲が星や月を覆い隠し今にも降り出しそうな夜空模様に自然と足が速まった。
荒廃した神殿の前に彼はいた。
足元で青いポリゴンが散っている。
彼の右手には愛用しているダガーナイフが握られていた。
誰かが私の腕を引いたかのように足が止まる。
そして
『ラ、フィン…？』
私は、無意識に彼の名を呟いていた。
＊
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玉ねぎ - 続き楽しみにしてます！((o(´∀｀)o))ﾜｸﾜｸ (2月12日 21時) (
レス) id: 6df66340ec (このIDを非表示/違反報告)
diamond(プロフ) - オリ フラ付いてますよ！ (11月29日 10時) (レス) id: 80248ba412 (このIDを非表示/違反報告)
スピカ(プロフ) - うんピーさん» 教えて下さりありがとうございます！すぐに訂正致します！ (2022年12月22日 23時) (レス) id: 64ca5697bb (このIDを非表示/違反報告)
うんピー(プロフ) - 誤植失礼します。米神は地名、体の方は顳顬←コッチですね。(ルビ振りもされてるんで、そう言う表現でしたらすいません……m(__)m) (2022年12月22日 22時) (レス) @page36 id: e3d3ec66ff (このIDを非表示/違反報告)
スピカ(プロフ) - momさん» お褒め頂きありがとうございます！とても嬉しいです！少しづつの更新になりますが、お付き合い頂けると幸いです。 (2022年11月11日 17時) (レス) id: 64ca5697bb (このIDを非表示/違反報告)
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