第5章 1 ページ30
代わり映えのしない結界の中の日常。
いつもと同じ朝を迎えたメンバーは朝食を終えて、食後のコーヒーを堪能しながら、ゆっくりと時を過ごしていた。
ファル「あれ?コマンダーとドクターはどこ行った?」
朝食までは一緒だったのだが、いつの間にか消えている事に気付いたファルコンJrがキョロキョロと部屋を見渡した。
バレット「あっ。ほんとだ」
ラピット「最近、あの2人。ふらっといなくなるよな」
SHINOBI「何かあるのかな?」
ソニック「何かって?」
SHINOBI「さあ?それは分からないね」
ギーク「そう言えばさ。この時間帯っていつもいなくない?」
スコープ「言われてみれば、朝食の後はすぐにいなくなるな」
この場にいない2人の話題を口にしていると遅めの朝食になってしまったシーネが入ってきた。
シーネはせんせーションズを見つけると「おはようございます」と硬い表情を崩さずに小さな声で挨拶をする。
最近のシーネはせんせーションズに対する態度が柔らかくなってきた。
以前のシーネなら自分から声をかける事はなく、会話も必要最低限だけだった。
前回のモンスター討伐の時から、彼は少しずつ変わってきた。
ギーク「ねぇ。シーネ。コマ…涼介と侑李何処行ったか知らない?」
シーネに合わせて2人の名を本名に変える。
そのぎこちなさにシーネはちょっとだけ口角を上げる。
シーネ「いつもの呼び方でいいですよ」
ギーク「あっ。ほんと?」
正直、あの2人を本名で呼び慣れないギークはホッと胸を撫で下ろした。
シーネ「この時間帯なら、あそこじゃないですかね」
時計をちらりと見てから、シーネは思い当たる場所を答えた。
深月が築いた都市には墓地がない。
全て神殿の地下にあるからだ。
神殿の転送装置から広大に広がる空間に繋がり、たくさんの墓地があった。
その中でも人際大きい墓石が転送装置の前にあり、後ろに小さな墓石が広がっていた。
小さな墓石は勿論各家庭のものだが、大きい墓石は共同の墓石となっていてモンスターに襲われて亡くなった方々に生者が祈りを捧げていた。
コマンダーとドクターは毎朝、ここで共同墓地に祈りを捧げていた。
祈りが終わって振り向くと7人の仲間がいた。
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作者名:hina7 | 作成日時:2021年10月20日 18時