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「我々のいる警視庁捜査三課というのは、いわば全所轄署の盗犯係を束ねてるんです。各所轄からは端末で窃盗被害の報告が上がってくる。これを見たり、所轄刑事課の盗犯係と情報交換したりして三課が関われるような大きな窃盗事件を探す。これも我々の役目なんです」
「それがネタってこと？」
「そう、所轄と違い。自分で仕事を見つけて来なきゃいけないのが警視庁捜査三課ですね。それでああやってどのネタを追っているか係長に報告するわけです」
勝手田さんから報告する。鯨岡さんに資料を渡したところだ
「ダメね、こんなネタ、却下、他探して。ネクスト！」
「厳しい…」
次は左門さん「こいつは「乗り込みの太郎」といって電車に乗り込むときにやるスリでして」
「パッとしないなぁ。銀次以上はいないの？銀三郎的な…他探して。ネクスト！」
その次は宝塚さん
「え〜っとですね、あの、この犯人はですね…」
「ネクスト！」
「ちょっと待ってよ、まだ何も…」
「ネタがないのは顔見りゃ分か…ネクスト！」
「ちゃうて元々こういう顔やねん」
「ゲット アウト オフ ヒア！！」
「チッ」
『酷い…』
その次さっき来たばかりの斑目くん、あきらか顔が余裕そうだ。鯨岡さんは資料を見もせず「エブリタイム ネクスト」と言っているが
「この男「白昼の蝙蝠」という異名を取る東村洋介。70歳前科13犯。いずれも白昼堂々と空き巣に入り込むプロ中のプロ」
「あれ？話聞いてもろてるで」
「斑目くん…ウェルカム」
「イエス！」
『うそでしょ！』
私も準備してたのに…鯨岡さんと斑目くんがコソコソ小声で話し真ん中の席に戻ってくる
「え〜っと、できない新人っていう色眼鏡、外してもらってよろしかったですか？とういうわけで兵隊さん。あとよろしく！アディオス！」
「天狗だ…絵に描いたような」
「殺したいわぁ」
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作者名：mata.nab | 作成日時：2019年11月23日 9時
