転生して火消しになるお話。4

想われ ページ44

カリムにさっき起きた事を話す。

｢あれ.......告白.......だったんだ｣
｢Aはどんだけ鈍いんだよ.......｣
｢恋愛感情での好きじゃないと思って.......｣
｢いや、その流れだと普通に告白だろうが｣
｢.......それもそうか.......｣

チラッと森羅くんを見る。
目が合ったと思ったら、すぐ顔を逸らされてしまった。


｢.......あれで？｣
｢きっと照れか気まずいかだろ｣
｢ふーん.......？｣


そっとカリムの腕を組み、肩に顔を埋める。

｢.......親友の想い人に想われるとか.......複雑だよね｣
｢コレばっかりは仕方ねぇだろ｣
｢そうだけどさ.......｣
｢気に病むな、タダでさえ色々と色々あったんだろ？何も考えんな｣
｢そうだね。.......有難うカリム。｣
｢あぁ｣


そっと頭を撫でられると、
不機嫌オーラがどんどん近付いてきた。
.......旦那様だろうなぁ.......


｢A、酒瓶に水入れるよう支持したのお前だろ｣
｢スタートから出来上がってたからね、潰れて吐かれる前に冷まさせようと。.......今気づいたの？｣


そっと顔を上げると、紅丸の顔から笑顔が消えていた。

｢綺麗に酔い冷めたねぇ、良かった良かった｣
｢良くねぇ、お陰で飲み足りねぇ｣
｢お陰で纒で帰れるじゃん、良き良き｣
｢.......テメェいつまで男にくっ付いてんだ？あぁ？｣


肩から顔を上げたとはいえ、腕を組んだままだ。


｢そんなに怒ると、カリムが怯えちゃう｣
｢まだ子犬みてぇだと思われてるのか？俺.......｣
｢犬。可愛い。うん。好き。｣
｢A、離れろ｣
｢いーやー、離れない。やだ。いや。｣

またカリムの肩に顔を埋めた。


＿＿＿＿＿＿

紺炉side

｢.......紺炉！！｣

急に若に呼ばれて駆け寄ると、第1の中隊長にくっ付いて離れようとしないAが居た。


｢コイツァ.......｣


腕にしがみついて｢いや、やだ。｣を繰り返すA。
騒ぎに気づいたのか、皆コチラを見てくる。


｢そんなに酔ってねぇと思ってたが.......まるでガキみてぇな子供だな｣
｢第1の、急にか？｣
｢.......えぇ。新門大隊長がご立腹されたと思ったら急に.......｣
｢.......そうか｣

そっとAの頭を撫で、俺らの話が聞こえなくなるようにヘッドホンを取る

｢紺炉ぉ、聞こえない。返してー｣
｢聞こえなくて大丈夫だ。もう少し甘えてろ｣
｢うん！カリムー。｣

Aはカリムの膝に乗り、抱きついていた。


｢紺炉中隊長、Aさんは一体.......｣
｢皆、少し聞いてくれるか？｣

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