カリム ページ41
アイリスちゃんからのテキーラのせいで、少し頭がフラフラする。
あとはもう、この中で唯一マトモそうな人の傍で留まることにした。
｢.......カリムさん.......｣
｢Aさん大丈夫か？コレは水だ。安心して飲め｣
｢ん、有難う｣
手渡された氷水を飲む。
｢カリムさんは飲まないの？｣
｢いや、飲んでるぞ？｣
｢.......お酒強い方？｣
｢普通ってとこだな。ペースがゆっくり遅せぇだけだ｣
｢そっか｣
段々フワフワと脱力してきて、ついカリムさんに身体を預ける。
｢大丈夫か？｣
｢フワフワするだけ。.......少しカリムさんに寄りかからせてね｣
｢呼び捨てでいいぞ？｣
｢うん。カリムも呼び捨てでいいよ｣
｢分かった｣
氷の入ったグラスを額に当てられる。
｢冷たっ！！｣
｢火照っていて熱いからな。冷やしとけ｣
｢.......慣れてますなぁ｣
｢第1でも、すぐ潰れるやつが居たからな.......｣
��居た��って事は、殉職したっていう人の事だろう。
思い出してしまったのか、少し苦しそうな顔をしているカリムの頭を撫でる。
｢Aのソレは癖みてぇな癖なのか？｣
｢.......かな？辛そうな人を見るとやっちゃうんだ｣
｢.......ん。｣
カリムから貰った水のお陰で、段々と酔いが落ち着いてきた。
｢.......一緒に飲もうか｣
｢大丈夫なのか？｣
｢カリムのお陰で落ち着いたから。｣
｢じゃあ付き合ってもらうかな｣
｢合点承知之助だぜ！｣
お互いのグラスにワインを注ぎ合っていると、火華も乱入してきた。
｢火華は？森羅くんと一緒じゃなくていいの？｣
｢ば.......ばか！｣
｢？なんで森羅が出てくるんだ？｣
｢カリム、実はねー？｣
そっと耳打ちをする。
｢ほぅ.......中々に中々だな｣
｢砂利に言う必要無かろう！！｣
｢私ぃ、酔ってるからぁ｣
｢嘘をつくな！.......もぅ.......｣
｢照れてる！可愛い！！｣
｢火華大隊長相手に揶揄う事出来るのAくらいだな｣
｢ふふふっ.......森羅くーん、おいでー｣
そう言うと森羅くんはすぐ駆け寄ってきた。
｢Aさん！何でしょう！｣
｢.......森羅、私の声掛けには応じなかった癖に.......｣
｢？そうなの？｣
｢いや、たまたまですよ.......｣
2人隣に座らせたからか、火華が積極的に話して2人で会話が繰り広げられていた。
｢.......もう1押し欲しいよね.......｣
｢2人に.......か？｣
｢ふっふっふっ｣
｢何企んでんだ？｣
｢皆も楽しい、2人もくっ付ける事が出来るかもしれない遊びがあるのよ｣
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作者名：ぴぃ | 作成日時：2020年12月15日 21時
