初夜 ページ8
｢あーぁ。紅丸のタキシード姿常に見ておきたいのになぁ.......｣
｢巫山戯んな、窮屈だ。そんなんいつまでも着てらんねぇ。｣
｢紅丸はずっと洋服でいいと思う｣
｢知らねぇ。Aも着替えて来い｣
もう二度と着ることの無いであろうドレスをそっと脱ぐ。
普段和服だからか、余計に紅丸がカッコよく輝いて見えた。
.......ほんと罪深いお方だ.......。
化粧も落としいつもの法被を着て詰所に戻ると
自警団の連中が集まっていた。
紅丸も普段の服装に戻っている。
いつの間にやら紅丸に肩を組まれ、
｢知っての通り、今日付で俺とAは夫婦となった。
今日からコイツァ新門Aだ。
テメェら、手ぇ出すんじゃねぇぞ？
分かったか？？｣
と言うと
｢｢｢おおーーーー！！！｣｣｣
と、野太い歓声が響いてくる。
＿＿＿＿
遅くまで続いたどんちゃん騒ぎも落ち着き、やっと解放されて安堵する。
紅丸も笑顔ではあるが、潰れては居ないらしい。
固められた髪の毛も直しに、お風呂へ向かう。
昨日･今日と起きた事はとても現実味が無い。
.......今日で私、新門Aになるんだ.......
紅丸の奥さん.......か.......
お風呂を上がり大広間に戻るが、殆どの人が潰れており、紅丸くらいしから起きていなかった。
｢紅丸、飲みすぎてない？大丈夫？｣
｢俺ァ大丈夫だ。コイツらも気付けば潰れちまった。
風呂に入ってくっから、俺の部屋で待ってろ｣
と言われ、紅丸の部屋へと向かう。
結婚したから、今夜から同じ部屋で寝ることになるのかな.......
と思うと、無意識ではあるが鼓動が早くなる。
しばらくすると、着流し姿の紅丸が部屋に戻ってきた。
意識してしまった分、顔を直視することができない。
｢.......今日は振り回してばかりで悪かったな.......
｢？え？そこは気にしてないよ？｣
｢.......なら良い｣
｢前一緒に皇国行った時に私が見てたドレスでしょ？
覚えてくれていただけで充分嬉しい。
私の思いを取り入れてくれた事が嬉しい。
そして何より、紅丸と夫婦になれたことが何よりも幸せ。これから宜しくね？｣
そう言うと、強く抱きしめられる。
そして、いつもより深く長く口付けをかわす。
｢散々お預けくらってたんだ。もういいだろ？｣
｢まぁ、今日から正式に夫婦だから。
もう我慢しなくていいよ。｣
｢.......言ったな？後悔するなよ？｣
｢もう心も身体も紅丸のものだから、いいんだよ｣
その言葉を引き金に、二人の世界へと染まっていったーー。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 105人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「転生」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぴぃ(プロフ) - 琥珀さん» 初めまして！ご覧頂きありがとうございます！今後も頑張ります！是非とも宜しくお願いします！ (2020年11月30日 14時) (
レス) id: 46f3c7832d (このIDを非表示/違反報告)
琥珀 - ぴぃさん初めまして、続きが楽しみにしてます。応援してます。頑張って下さい。 (2020年11月30日 12時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぃ(プロフ) - 柚子茶さん» コメントありがとうございます！御褒めの言葉、とても嬉しいです！今後もどんどん更新して参りますので、よろしくお願い致します！ (2020年11月28日 16時) (レス) id: 46f3c7832d (このIDを非表示/違反報告)
柚子茶 - 主人公の絵を見ればドンピシャ、読むにしてもとても読みやすくてすぐ読み終わってしまいました。失礼を承知で聞きたいのですがあなたは神様ですか？更新待ってまーす！ (2020年11月28日 15時) (レス) id: 1029d3705d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぴぃ | 作成日時：2020年11月27日 17時
