はたちあまりよっつ ページ24
最後は灰になって消えたけれど、きっと最後まであいつは馬鹿のままだった。
「死因は病気のせいじゃないのかよ、馬鹿」
あの馬鹿が死んだという知らせがたった一行届いた。
あの子供の父親も悲しんだろうし、あの馬鹿の父親も悲しんだだろう。
冷たいデスクの引き出しに手紙を仕舞い、キーボードを取り出す。
「死ぬならせめて感謝くらい伝えてけよ」
カルテを持ってきたナースは一瞬怪訝そうに眉を顰めたけれど、デスクトップを見て理解したらしい、すぐに出て行ってくれた。
泣きたくても泣かないあの馬鹿はもういないし、あいつの代わりに何かすることもない。
そう思えばいいんだろうが、ひとひとり喪ったダメージは想像以上に大きい。
乾いた笑いをひとつ漏らし、椅子に寄りかかった。
ふと見えた空は、さよならと、ごめんが混ざったような色をしていた。
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猫谷川 - はい。ありがとうございます。 (2018年10月28日 15時) (レス) id: 3fcb13ae47 (このIDを非表示/違反報告)
硝子体(プロフ) - 猫谷川さん» ありがとうございます! 子供の性別は特に決めてはいないので、脳内補完してもらえればと。気ままに書いてみたりしますので、またお会いできれば、そのときに。 (2018年10月28日 15時) (レス) id: 63db8499a6 (このIDを非表示/違反報告)
猫谷川 - ありがとうございます!ゆう君?ゆうちゃん?も出てきてくれて良かったです。やっぱりいいですね! (2018年10月28日 14時) (レス) id: 3fcb13ae47 (このIDを非表示/違反報告)
硝子体(プロフ) - 猫谷川さん» 了解しました! 少しだけお待ちください! (2018年10月28日 7時) (レス) id: 63db8499a6 (このIDを非表示/違反報告)
猫谷川 - ではいいですか?その、もし元気だったらと考えてしまい泣いてしまったので勘九郎さんと幸せなところを読みたいです。 (2018年10月28日 2時) (レス) id: 3fcb13ae47 (このIDを非表示/違反報告)
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