擦れた女落とし方【宮侑・宮治】 (ページ10)

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玄関の外で待っているらしく

外に出れば

かなり大きい双子で驚いた

さっき見た時は
私が階段の上に立っていたから

然程感じなかった身長差

ここまで大きいとは知らなかった

『なぁ、めっちゃ話しかけとるのに
無視はあかんやろ？』

玄関を背に
肘が私の頭の上に置かれ

板挟み状態で
顔が近づく

顔が整ってるのは知ってたけど…

なんか…ムカつくな

見下ろされてんのが

そんでもって
息がかかる程の近さ…

「……」

『……なぁ？俺の話聞いとる？』

「…顔が近い不快」

『ツム近づきすぎちゃう？』

「うん、近いと思う
何、目が悪いの？」

『ちゃうわ！
ときめけや！』

『何言っとるんや』
「何言ってんの？」

「……はぁ、とりあえずもっと下がって」

しっしっと手で追い払えば

素直にグレーの髪の子は下がった

治『なぁ、俺好きなんやけど』

必然的に階段のお陰で
上目遣いで

少し可愛い…なんて思ってしまう

それに私が好きな系統の性格は
大人しい子だから

「そっか、可愛いね」

私の好き男は、
私を養える男だから論外

治『付き合ってほしい』

侑『抜け駆けすんなや！』

「うん、可愛いけど
そういうの要らないかな」

治『…』

侑『ツム振られとるやん』

ゲラゲラと笑う片割れ

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