愛しの親父殿 (ページ11)

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『何をしておるんじゃ』

ついに幻聴まで聞こえだした。

「あ？んだよ。
可愛い男か。
そっちには興味ねんだよ」

男は会話をしていた

目を向けると
そこには待ち焦がれたリリアの姿

「りりぁ……ッ!……助けて」

「知り合いか？？」

『何をしていると聞いてる』

今までに聞いた事ない
低い声。

全身の鳥肌が逆立つような
威圧感を感じた

男はもっとだろう。
手は私の体にはあるものの
動きは止まり冷や汗を流していた

「……なんだよ！
こいつは俺が買ったんだ」

『買っただと？
手を離せ。2度は言わぬ』

「る、るせぇ！」

男は頑なに、反抗していた。

瞬きをした瞬間
リリアが私の前に立っていた

『お主、生きて帰れると思うなよ』

リリアが見てる方を向くと
男は顔を抑え1m離れた場所にいた

リリアが回り込み
蹴りをくらわしたようだった。

「ば、化け物！！
や、殺……ってやる!!!」

リリアに向かい刃物を向けて走ってくる

「や、やめて！」

男の手を掴み
走ってる勢いを利用し
リリアは肘鉄をくらわした。

男の歯は何本が落ち気絶をしてるようだ。

リ「おい。目を覚ませ。
まだ途中だろ？何をしてやろうか」

片手で髪を掴み、
目線を合わせる

冷たい笑みを纏う

まるで別人で……

いつものリリアの面影なんてなくて……

少しの恐怖

振り向き優しい笑顔を浮かべたリリア

リリアは自分がきていた
ローブを包み込むように私に着せた

目線を合わせ頬に手を添えた

『すまぬ。怖い思いをさせた。』

苦しそうに私を見つめた

「……りりぁっ，」

安堵感でいっぱいになり
涙を流した。

そっと私の頭にキスを落とした。
すると視界がぼやけ
睡魔が襲ってきた。

必死にリリアを求めた。
もう眠ったら会えないかもしれない。

抗うように
名前を呼び続けた。

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