この無慈悲な世界に能力で希望を【リレー小説】 (ページ14)

今日:2 hit、昨日:8 hit、合計:7,464 hit

能力【一夜闇@紫龍】ページ14

自分は少女だ、と答えた人間は沢山の花が咲いた場所で良い人かも分からない人間をそっと寝かせていた。

その間に闇は大樹から少し離れ、『此処に来て分かった事』を整理していた。
皆、優しく何かしらの能力を持っているという事が分かったが、まだ信用は出来ない。もっと情報が必要だ

優しい人だと分かっていても人は怖い、と闇はフードを押さえていた手で、微かに震えていた手を握り、大丈夫だと自身に言い聞かせて震えを止める。

タイミング悪く震えが止まった直後強めの風が吹いてしまった。
「っ……！！」
最悪
早急の風は少し強かったため、顔を隠しているフードなんてすぐに取れてしまう

「うっ……だ、大丈夫……大丈夫、………」

うずくまりながらも大樹から距離を取ろうとふらつく足で歩く。

フードが取れたぐらいで大袈裟な、と思うかもしれないが闇からすればこのフードは能力の制御装置でもあり、愛した母親の形見でもある。

闇はまだ能力の制御が苦手でフードが取れる度に暴走、破壊を繰り返してきた。

離れた森らしき所で立ち止まり足から崩れ落ちた。

「……っ、」
地面に這いつくばり荒い息を繰り返し、辺りを見渡すとついさっきまであった木々は倒れ、酷い事になっていた。

また、皆の居場所を破壊してしまったようだった。だか、一つ良かった事は少しだが制御出来てる。前まではもっと酷かったのだが、今回は自身の周りにある木だけを破壊していた。

闇からして、これは大きな成長だった………木を破壊したけど。