二十五章 ごめんなさい。 ページ26
ガチャ
扉が開く音がしたが私は眠ったまま。
「………はぁ………」
───────
ガタン!
何かが落ちた音で目が覚めた。
「…あれ、私…寝てて……」
「…起こしちまったか…悪い。」
「……!?エレン…!」
エレンは何か分厚い本を抱えている。
きっとそれが落ちたのだろう。
「……エレン、私……」
「あのさ、」
「え…?」
「…後悔してる。」
「何を……?」
「本当はお前のピアノが聴きたいんだ。
でもやっぱり死にたくなくて…」
「そう……」
「それと…!
お前のピアノなんか…って言って悪かった。
俺はお前のピアノが好きだから…」
「…あ、ありがと……」
「だから、訓練兵団本部から抜け出してさ、
また聴かせてくれよ。」
「うん!
私こそ、ごめんなさい。酷いこと言った。」
「お前は悪くないって。」
そうエレンは言って私の頭をポンポンと撫でる。
「お前のピアノ好きだけど……
えっと…その、
………
お前自身も、Aもちゃんと好きだから…」
「………」
え、友達として?人として?仲間として?
それとも…恋愛感情……?
「わ、わわわ私もエレン好きだよ……!?
友達として……!」
「友達として?」
「ひ、人として……?」
「………」
エレンは不機嫌そうに頬を膨らませる。
「俺は……っ!
友達として、人としてじゃない!
恋愛感情……っ」
「…!エレン……!!」
椅子から勢い良く立ち
身長の変わらないエレンを抱きしめる。
「ちょっ、A…!?」
そう言って驚くもエレンはしっかり
抱きしめ返してくれた。
「お前の本心は?」
「好き。」
「何として?」
「彼氏になりたい人として」
「俺も。」
抱きしめていた手をエレンが離すと
「A。」
「はい?」
「俺と、付き合ってください。」
「もちろん!」
「何か今にぴったりな曲ねえか?」
「そりゃあ…乙女の祈りでしょ」
「聴かせて」
「もちろん」
「あのさ」
「ん、何?」
「これ、…ピアノを弾く人はこれを読むと
よりピアノが上手くなるって本が…
あったから買ってきた。」
「え、嘘…!
これ欲しかったやつ…!
ありがとうエレン!」
「へへ、」
パラパラとページをめくる。
「凄い…ペダルのきれいな踏み方、それに…
乙女の祈りの綺麗に聞こえる弾き方も書いてある!
高かったんでしょ…?
お金出すよ」
「いいよ、
アルミンとミカサと割り勘で出したから
そんなに。」
「で、でも…」
「お前と付き合えたんだから
これ以上の物はない」
「そっか、ありがとう。」
13人がお気に入り
「進撃の巨人」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
音乃@りんな(プロフ) - ありがとううみかちゃん!頑張る!作ったら教えてね~! (2019年8月5日 7時) (レス) id: 6e01838b95 (このIDを非表示/違反報告)
うみか - うみかきたよ!この作品頑張ってね!私もいつか作品作るね。 (2019年8月4日 19時) (レス) id: e2657486e4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ