257 ページ18
.
純「昨日のクロスプレー?」
門田「ほとんど体当たりだったし」
そんな素振りは見せてなかった
今だって普通にプレーしてんじゃんと御幸の昨日までの様子を見て驚く先輩たち
山崎「ちょっと待て、キャプテンで4番ましてや投手をまとめる守備の要だぞ!?もし御幸が抜けたらどうなっちまうんだ」
亮介「それがわかっていたから黙ってたんだろうね」
純「あんの馬鹿野郎が…!!」
亮介も夏の予選で怪我をした時自分が今ここでチームから離れてしまうとどうなるかわかっていたから
今回の御幸と同じく黙っていたのだろう
役目が多ければ多いほど、存在が大きいほどチームから離脱した時大きな穴になる。
片岡「わかった、俺が代われと言ったら代わるんだな」
キャプテンだろうが4番だろうが
チームにとっても本人にとってもマイナスでしかないのなら代える
御幸の気持ちも関係ない、無理だと判断した時点で即代える
片岡「恨むなら俺を恨め」
これが御幸の決断を受けて監督が決めた判断
なかなかに厳しい言葉だがそれも全て考えて御幸も決断したはず。
片岡「それでもプレーするのは俺じゃなく、今グラウンドに立っているお前たちだ」
スタンドにいるもの、ベンチにいるもの
全員を代表して試合に出ているのが彼らだ
片岡「そこに立つなら迷うな、目の前のプレーに全力を尽くせ」
片岡「お前たちの、青道の野球を見せてこい!!」
沢山いる人の中からそのグラウンドに立てるのはたったの9人
みんなの気持ちを、期待を、全て背負って戦えるのは彼らしかいない
勝つために、期待に応えるために
今この一瞬に全力を尽くす
御幸「小野、準備しておいてくれよ変なプレーしたらこの人すぐ代えてくるから」
御幸「沢村、まずは先頭バッターな」
栄純「はい!!」
最後まで意地を貫いて
最後まで自分の役割を果たし
最後までみんなの期待を背負って戦う
前園「攻めるで!!向こうはクリーンナップからや!」
白州「腹括れよ!」
春市「調子良さそうだもんね!」
倉持「やらかすんじゃねーぞ!!」
勝負は1度きり、そして一瞬
その1度で一瞬の勝負の中で
どれだけ自分たちの力を出せるか
41人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ちあき | 作成日時:2020年7月28日 22時