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ページ3

セピア色の屋上に花束を置く。



白色の勿忘草を贈るよ。



なぁ、この花言葉知ってる?



俺、お前に伝えたい言葉が決まったんだ。



『…“真実の愛”。

少なくとも俺はお前を愛してたよ、A。』



ごめん、伝えられなくて。



ごめん、腕をしっかり掴んであげられなくて。



悪いのは俺だ。



悪いのは君だ。



まだ未熟で子どもだった俺達が悪い。



初めて泣いた。



ピンと張っていた糸が切れたかの様に。



思わず零れた言葉は、やっぱり



“好きだよ”



その言葉は屋上に寂しく響いた。



少し冷えた朝だ。




Fin.

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作者名:そあら | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2020年7月23日 18時

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