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第71話 終わりが近づく ページ21
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強化合宿(？)が終わると、平凡な日常が待ち受けてる。
それはつまり、自分が高校3年生であるという現実を受け入れなきゃいけないということ。
あともう少しで、サッカー部にはいられなくなる。どう抗っても、辞める以外の選択肢は用意されていない。
名残惜しさとか寂しさで、どうしても切ない気持ちになっちゃう。思い入れもたっぷりあるから。
あぁ、辞めたくないなぁ。
何より、修也とあまり会えなくなることが、一番気がかりだった。
校内ですれ違う回数なんて、たかが知れてるし。
もっともっと大切に過ごしておけばよかった…なんて、今更言っても遅すぎるか。
練習の合間、額の汗を拭いながらそんなことばかり考えてた。
マネージャー辞めた後も、毎日会いたいとか言ったら、修也は何て言うかな。
重いって思われたくないし、でも一緒にいたいし……。
うーんと頭を悩ませる私に、近づく影。
顔を向けなくても足音で誰だかわかる。…って、ちょっと気持ち悪い？
「どう？調子は」
何気ない感じを装って、声をかけた。
「まあまあだ。で、Aは何を悩んでるんだ？」
「…まぁ、ちょっとね」
ふつうを装っても、修也には全部お見通しってワケ？
チラリと横を見ると、ニヤリと口角を上げた君と目が合った。
「はぁ……、絶対引かないって約束してくれる？」
「ああ」
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作者名：pomme | 作成日時：2021年3月22日 10時
