第28話 救世主参上 ページ28
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『断った』
それを聞いて、心底安心した。
てもさ、仕方ないんだ。
そういうもんじゃん。
……私が“好き”って言ったら、君はどうするだろう。
その先を思い描くのは、怖くて、すぐにやめた。
今はまだ、この気持ちはしまっておかなきゃ。
．
無事にテストが終わりました。
この期間、いつも以上にたくさんの時間を影山くんと一緒に過ごした。
勉強頑張ってる姿にときめいたり、いろんな話をして、そのたびに胸が高鳴ったり。
心があちこちを忙しく飛び回ったせいか、私にとってのテスト期間はほんの一瞬のできごとだった。
影山くんにとっては、うん。地獄みたいな時間だったんだと思う。バレーできないし、赤点プレッシャーやばいし。
かわいそうに。
でもまあ、とにかく、テスト自体は何とかなったんじゃないかな！と、能天気に部室の扉を開けて、びっくりした。
私の目に飛び込んできたのは、正座した日向と影山くんがめちゃくちゃ怖い顔で盛大に項垂れる姿だった。
うそ、まさか…。
「あの…もしかして、もしかします……？」
近くにいた菅原先輩にこそっと声をかけると、『赤点、取ったんだって』と、耳打ちしてくれた。
『マジすか』と驚いた声に反応した影山くんと、ばっちり目が合う。
気まずそうに目を逸らしながら、影山くんは『どうやって行く…日向』と呟いた。
．
ふたりが当然のように行く気なのもびっくりしたけど、それよりもびっくりしたのは、田中先輩による秘密兵器の召喚だった。
遠征の日。
影山くんと日向の補修は午前中で終わった。
急いで正門に向かうと、既に一台の車が停まっていた。
「冴子姉さんと呼びな。東京までなんて、あっという間に届けてやるよ」
そう言ってウインクしたのは、田中先輩のお姉さまである、冴子さん。
雰囲気がなんかこう、ロックで超かっこいいの。大人のイケてるお姉さんって感じ。
「よろしくお願いします！冴子姉さん！」
冴子さんのオーラにメロメロになりながら、３人で声を合わせた。
あ、そうだ。
何で私がここにいるかというと、ふたりが赤点取った日の、キャプテンと旭さんの発言に遡る。
『A、悪いが付き添ってやってくれないか？』
ふたりだけだと色々心配だとか、私の言うことならきくはずだとか、そんなことを尊敬する御二方がおっしゃるから、そりゃ断れないでしょ……。
てな感じで、今に至ります。
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pomme(プロフ) - 読み専さん» コメントありがとうございます！！頑張らなきゃ！ (2021年12月31日 20時) (
レス) @page39 id: 13950c2c2a (このIDを非表示/違反報告)
読み専 - え、続き読みたい…更新待っております！！ (2021年12月31日 11時) (レス) @page42 id: 0067091e87 (このIDを非表示/違反報告)
pomme(プロフ) - 蜜柑🍊さん» そうなんですwwめちゃくちゃ地味なところに謎のこだわりを詰め込んでます😎ありがとうございます！頑張ります！！ (2021年11月21日 23時) (レス) @page35 id: 13950c2c2a (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑🍊 - あと、今更気が付いたのですがタイトルの付け方もお洒落で、全部5文字になっているんですね😄応援してます！ (2021年11月21日 22時) (レス) id: e3fbbedd51 (このIDを非表示/違反報告)
pomme(プロフ) - 蜜柑さん» ひえぇ！嬉しい…！褒められ慣れてないのでソワソワしちゃいます🥺密柑さん、もうほんとめちゃくちゃありがとうございます！ (2021年11月9日 20時) (レス) id: 13950c2c2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：pomme | 作成日時：2021年9月20日 23時
