我らさしすせ組！！！

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(※今回登場人物多いです※)
(変わらず夏油sideです)

教団員「ようこそ我が世界へ！共に教祖様のために生きましょう！ところで我が世界の掟をご存知ですか？」

張り付いた笑顔にシワひとつない服。そしてどこか虚ろな表情。正直死ぬほど胡散臭いし気味が悪い。思わず顔をしかめてしまった。だが。

『いえ…私たちは路頭に迷う悲しい民でした。つい先日教祖様の素晴らしい教えを耳にするまでは。聞いたとき私たちはこの世界に足を踏み入れたい！と強く感じたのです。なので本日この神聖な場所に訪れさせていただきました。ですから是非この世界の事を教えて頂きたい。』

驚いた。Aはもうこの世界に溶け込んでいた。完璧な擬態。私ですら疑うほどの。ああ、そうかこれが殺し屋なのだ。これがAが今まで生きてきた証であり価値なのだ。そう強く思った。



教団員「そうだったのですね…！なら話は早いです。ここの掟とは………………」

つらつらと薄っぺらい御託を並べ始める教団員の言葉はまるで入ってこなかった。もっとも入れるつもりもないのだが。教団員が教えを説いている間私はずっとAの横顔を眺めていた。すると

　









Aから涙が溢れた。その雫は綺麗に弧を描き頬を滑り落ちる。任務も忘れぎょっとした私が声を掛けようとした一歩前のベストタイミングで私の焦りなど知らんとばかりにAは落ち着いた素振りで言葉を紡ぐ。



『っ……なんとっ……素晴らしき教え……………何故私は今まで教祖様に出会えなかったのでしょうか………』


度肝を抜かれた。さっきの擬態など比ではない。本当にそう思っているとしか思えないような完璧すぎる表情管理。涙を流す時間、角度、表情、セリフ、声色すべてがAの計算に埋め尽くされている。そしてAの計算によって世界は回り彼女がこの世界を操っている。と感じる程に。

教団員「素晴らしい考えの持ち主だ……！では早速儀式を始めましょう！」





この後は正直言うとすごくちょろかった。教祖を名乗る呪詛師と適当に儀式を行い隙をついて殺しただけ。呪詛師はAレベルの体術(と言っても強いが)でも余裕で殺せたし呪霊も一級はたしかに一体いたけれど私の術式との相性が良くなんなく任務完了だ。まあひとつ言うとすればいつもより呪霊が不味いことくらいである。

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