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・
『え、？って、ごめん！
あれ、ここどこ！？』
止まってくれたのはいいものの、次はギャーギャーと騒ぎ出す。
あぁ、もう。笑
「はい、一回落ち着く。」
『あ、はい..笑』
「大丈夫？」
『何が？』
「何がって...樹のことだけど」
この子の頭の中はどうなってるんだ？
『大丈夫、って言ったら嘘になる..。かな、
だって、もう完全にバレちゃったよ？
北斗くんどうするの、樹と仲良いのに..』
なんだ？
なんでこの子は俺のことを心配している？
今、心配しなきゃいけないのは俺じゃなくって自分のことじゃないのか。
「俺は大丈夫だよ、男同士だから。
なんとかなる。ってかまぁ、なんとかするけど。
Aちゃんだよ、これからどうするわけ？」
さっきは典型的な修羅場で冷静に考えられなかったけどよく考えたら、って考えなくてもわかるけどさ...
やばいでしょ。
お互い。
『北斗くん。
..昨日、私に言ったこと本当？』
そう俺は今の心配をしてたのに、彼女はまた突拍子も無いことを口にする。
「...当たり前じゃん。」
まぁ、大事なことなんだけど。
『....それに答えるには、樹とちゃんと話し合わなきゃダメだよね。』
「それはまぁ..」
っていうか、
「答えてくれるの？」
『私だって北斗くんの..「待って、嘘。やめて」え...？』
待ったをかけた俺に、不安げな瞳が揺れる。
「今は聞きたくない、ちゃんと樹と話して。
俺らにあったこと伝える時、俺も横にいるから。
それも踏まえてあとはちゃんと2人だけで話し合って？」
今ここで答えを聞いてしまえば、俺は幸せになれるのかもしれないけど彼女が幸せになれるかなんてわからない。
いつか後悔する日が来るかもしれない。
そんなことは避けたい。
樹も悪い奴じゃないから。
樹は俺にとって大切な存在でもあるから。
だから...
2人にはちゃんと話し合ってもらいたいんだ。
ねぇ、Aちゃん。
話し合ってから俺だけのAちゃんになってよ。
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作者名：ミナ
| 作成日時：2019年9月18日 23時
