Orange ２nd【黄瀬涼太】

第86Q　文化祭 ページ37

涼太side



今日は藤沢祭、一般公開。
特別に部活が休みになったっス。
君に会えるのは楽しみだけど、昨日の事が頭から離れない。
あれは、まさしくデートだった。
何を考えてるんスか！



校門に立つ、バスケ部レギュラー陣。





森山「行きますか！ほら、黄瀬が先頭な」

黄瀬「はぁ……」

笠松「俺は途中で帰るから。学校で練習したい」

黄瀬「１人でっスか？」

森山「学校行っても誰も居ないのに……」

小堀「おい、黄瀬。掲示板にミスコン上位者のコメントが一般向けに書いてあるぞ」

森山「何か選挙みたいだ」

笠松「Aの所、見なくていいのか？」

黄瀬「いいんスよ。結果は絶対に１位っスから」

森山「彼氏としては複雑ってやつかね？」





先が見えてるのに、今更掲示板なんて見ようとも思わない。
俺の好きになった人っスよ？
自信を持って1位っス！



校内へ足を踏み入れると、周りの女の子から凄い見られた。





女生徒「あれ、モデルの黄瀬 涼太だ」

女生徒「バスケ部御一行？」

女生徒「黄瀬くーん。私、今暇なの。一緒に回らない？」

黄瀬「すんません。今日は楽しむ為に来たんで、勘弁して欲しいっス」





そう……誰が寄って来ても断り続ける。
いちいち構ってたら、君と過ごす時間が減るっスからね。



えーと……１ーBは……



此処か……





貴方・百合「いらっしゃいませ！」

笠松「うっす」

森山「こんにちわ」

黄瀬「A！」





色っぽい！
着物、最高！
化粧もして、髪を上げてるから項がキレイで……
今すぐ首に顔を埋めたい。
……あれ？首……





貴方「涼太、いらっしゃい」

黄瀬「……俺のモンって印、消えかかってるっス。又つけるべきか？」

貴方「！？」





首筋を指差しながら言うと、一瞬にして君の顔は真っ赤になった。





男生徒「栗巻さん、注文お願い」

貴方「はい。今、行きます！」

黄瀬「ちょっ！」





君は呼ばれて、客の男子生徒の所へ注文を取りに行く。
当番だから仕方ないけど見てみなさい。
お茶しに来たんじゃなくて、A目的で来てるのバレバレ。
デレデレしやがって！
どいつもダンスパートナー狙ってるんスか？
Aも気付かないとは、ムカつく。





百合「黄瀬君、ご注文は？」

黄瀬「水だけでいいっス」

百合「(ご立腹だわ……)」





当番終わったら、独り占めしてやる！
誰にもやらないっスよ。

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