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「はよーざいまーす」
「はよー」
俺が楽屋に入ると、既に他のメンバーは楽屋入りしてて、みんな台本を読んだり、ケータリングを食ったり、各々過ごしていた。
「あれ、紫耀は？」
「あー、なんかさっき佐藤さんに呼ばれて出てった」
優太が台本を読みながら答える。
いつもソファーを陣取り、仮眠をとってる姿を見慣れてるから、そこに紫耀がいないということに違和感を感じて、ただ聞いただけだった。
別に何か、胸騒ぎがしたとか、そういうんじゃない。
「ケータリング見に行こ」
「あ、俺も行く〜」
一人で行って、Aがいたら話しかけようと思ったのに。
尻尾を振りながらぴょこぴょこ付いてくる海人が、今日は少し煩わしい。
「明後日クランクアップとか早すぎじゃない？」
「ほんまやな」
「全然Aちゃんと仲良くなれなかったー」
「お前MemorialのCDあげたんやろ」
「うん、あげた！え、何で廉知ってんの？」
「本人から聞いた。お前ああいうのはな、メンバー全員のサイン書いて渡すねんで」
「まぁそうだろうなと思ったけどぉ、俺からのプレゼントってことにしたくて」
「何やねんそれ」
「…あ、Aちゃん」
海人の言葉に、心臓が一つ跳ね上がる。
「あ。廉、海ちゃん、おはよー」
海人が声をかけたのに、俺の名前を先に呼んでくれたのが嬉しくて。
こんなことで喜ぶん、俺。
俺ってこんなピュアやったっけ？
「はよ。今日何？…うわ、牛丼やん。めっちゃ美味そー」
「ね。めっちゃお腹減ってたから嬉しい」
俺らを見て、さっきまで同じ大学で、同じ授業を隣同士で受けてたなんて気づく人はおらんやろな。
でも確かに、一時間前には俺の隣にAがいて。
なんだか秘密を共有してるみたいで、少し優越感。
「前室で食べる？」
「あ、私まだあんまり台詞入ってなくて。楽屋で食べるね。また後でね」
「うん、バイバーイ」
珍しいな。
いつも廊下で会ったらそのまま一緒に前室で食べるのがお決まりやのに。
「俺らも楽屋戻ろか」
「うん。ぎゅーどん、ぎゅーどん」
その時も、特に何も思わなかった。
Aの態度も、いつもと同じ。
無意識に、廊下の反対側に歩いて行ったAを見たけど、Aが俺の方を見ることはなくて。
スタッフさんがよそってくれた牛丼を持って、俺は海人と一緒に楽屋に戻った。
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a(プロフ) - コアラさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2019年1月21日 17時) (
レス) id: e68ce683f6 (このIDを非表示/違反報告)
a(プロフ) - るるるさん» ありがとうございます！嬉しすぎます。。更新頑張りますね！ (2019年1月21日 17時) (レス) id: e68ce683f6 (このIDを非表示/違反報告)
コアラ - 続きがとても楽しみです！頑張ってくださいね (2019年1月21日 16時) (レス) id: 4ddbf6bb99 (このIDを非表示/違反報告)
るるる(プロフ) - いつも拝見させて頂いております。こんなに面白くてワクワクして続きが気になる作品に初めて出会いました。いつも更新楽しみにしております！ (2019年1月16日 15時) (レス) id: e03c1e5a40 (このIDを非表示/違反報告)
a(プロフ) - 叶恋さん» わー！嬉しすぎて泣きそうです！ありがとうございます！頑張りますね。 (2019年1月13日 22時) (レス) id: e68ce683f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：a | 作成日時：2018年9月11日 23時
