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−五十嵐A−
『…え、離婚って』
『ごめん、A』
『私は…どうなるの？』
『Aが付いていきたい方に付いていけばいい』
『そんなの…やだよ！ずっとお父さんとお母さんと一緒にいたい』
『Aちゃんごめんね。本当に…ごめんね』
『謝らないでよ、お母さん。まだ話し合えば…』
『もう決めたことだから』
待って、待ってよ。
付いていきたい方に、なんて
結局どっちに付いていっても、知らない人と暮らさなきゃいけないんでしょう？
知らない人と笑い合ってるお父さんやお母さんを見て過ごさないといけないんでしょう？
それなら、私は
『一人でいい』
「…っ！」
息がしづらくなって目を開けると、すぐそこは壁だった。
いや違う、私…抱きしめられてる？
…あぁ、そうだ。
私、紫耀と眠ったんだっけ。
紫耀の胸から少し離れて顔を上げると、あの日と同じ綺麗な寝顔がそこにはあった。
『独りに、しないから』
昨日のことを思い出して、少し身体が熱くなる。
酔っ払ってたとはいえ、なんてことを…。
誰にも頼らず4年間ずっと一人で生きてきたのに。
一人になってから一度も見なかった夢も、最近はよく見るようになった。
そろそろ、限界なのかな。
首を回して部屋の壁掛け時計を見ると、時計の針は7時を指していた。
カーテンを閉め忘れたせいで、レースのカーテンだけで遮られてる窓からは肌寒い秋の朝日が差し込んでいる。
誰かと迎える朝なんて、いつぶりだろう。
紫耀の身体からそっと離れても、微動だにせず眠り続ける紫耀。
…とりあえずシャワー浴びよ。
私がいなくなって抜け殻のようになった布団の隙間を埋めるように、紫耀に布団をかけた。
.
シャワーを浴びて寝室に戻っても、紫耀はまだ私が布団から出た状態のまま眠っていた。
「紫耀」
「…ん…あれ？A？」
「おはよ」
「…おはよ…えっ！？何時！？」
「8時前」
「あーよかった…」
「今日仕事？」
「うん。9時にマネージャーが迎えに来る」
「家まで送ろうか？」
「えっ、マジで！？助かる…つか焼肉くせぇ…」
「ふふ、シャワー浴びる？」
「着替え持ってきてねーしなぁ…帰って浴びるわ」
「ん。じゃあ私準備してくるね」
「…あ、待って」
私がベッドから降りようとすると、右手首を引っ張られて。
キスできそうな程近づけられた顔。
.
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a(プロフ) - コアラさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2019年1月21日 17時) (
レス) id: e68ce683f6 (このIDを非表示/違反報告)
a(プロフ) - るるるさん» ありがとうございます！嬉しすぎます。。更新頑張りますね！ (2019年1月21日 17時) (レス) id: e68ce683f6 (このIDを非表示/違反報告)
コアラ - 続きがとても楽しみです！頑張ってくださいね (2019年1月21日 16時) (レス) id: 4ddbf6bb99 (このIDを非表示/違反報告)
るるる(プロフ) - いつも拝見させて頂いております。こんなに面白くてワクワクして続きが気になる作品に初めて出会いました。いつも更新楽しみにしております！ (2019年1月16日 15時) (レス) id: e03c1e5a40 (このIDを非表示/違反報告)
a(プロフ) - 叶恋さん» わー！嬉しすぎて泣きそうです！ありがとうございます！頑張りますね。 (2019年1月13日 22時) (レス) id: e68ce683f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：a | 作成日時：2018年9月11日 23時
