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Rhapsodia：01 ページ1
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「ねぇ、オイカワ」
オイカワは、私のこときらい？
少し片言に近い発音で俺の名前を呼ぶ彼女は、ことあるごとにいつもそう聞いてきた。
「ん〜？すきだよ？」
もう何回、何十回放ったのかわからない彼女への
すき。
その二文字を聞くと、彼女は満足そうに笑うのだ。
彼女への愛はとうの昔に冷めていた。でも、その笑顔が好きだったから。
雨の日も、晴れの日も、片手で掬いあげられてしまうほどのちっぽけで軽い愛を、彼女に贈り続けた。
そんな偽りの仮面をつけて生活をしていたある日、彼女がまた「ねぇ、オイカワ、」と俺の名前を呼んだ。
またか、と思いつつなあに、と返事をする。
いつも通り、二人の間に愛が存在しているかどうかの確認だと思ったのだ。でも、違った。
「オイカワは、ピエロは好き？」
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作者名：灯彗 | 作者ホームページ：
作成日時：2017年12月6日 21時
