３日目・朝 ページ24
ラウールside
深「は！？ 昨日の襲撃は失敗した？」
早朝から響いてきたのはふっかさんの叫び声。
何より、その内容にびっくりした。
昨日の襲撃は失敗……？
ラ「おはよ──」
岩「ラウール、聞いたか！？ やっと騎士が活躍できたんだぜ！」
渡「俺のおかげだな」
イラッとするくらいのドヤ顔で翔太くんが仁王立ちしている。
まぁ犠牲者を増やさずに済んだんだから、今回だけは見逃すか。
阿「で？ 翔太は誰を守った訳？」
舘「もちろん涼太だよ」
一層鼻高々と語る翔太くん。
これには舘さんも呆れ顔だった。
……だとしたら、昨晩人狼がターゲットに選んだのは舘様で。
何で騎士の翔太くんを狙わなかったんだろ。
早いとこ騎士を仕留めておいたら、襲撃が失敗することはないのに。
その時。
僕の脳裏に浮かんだのは有り得ない考えだった。
もしかして──
ラ「翔太くん、人狼側じゃないの……？」
「「は！？」」
翔太くんを始め、みんなが目を丸くしている。
ごめん、翔太くん。
僕の頭にはこれしか浮かばなかったんだ。
だから僕の疑念を打ち消して。
渡「俺は人狼側じゃない」
真っ直ぐな目で僕を見つめてくる。
そりゃ、翔太くんが人狼な訳──
阿「いや、翔太は人狼側だ」
また阿部ちゃんの反論が始まった。
このゲームがスタートしてから、阿部ちゃんはまともな推理すら出来てない気がする。
僕らの姫にはキツイよね。
向「何してそう思うん？」
阿「だって、俺が本物の騎士だから」
え、阿部ちゃんが本物の騎士……？
待って、意味分かんなくなってきた。
舘「俺もその話を聞いたときは信じられなかった……って言うより、信じたくなかった」
静かに口を開いた舘さん。
舘「でも、そう考えたらしっくりくるんだ」
深く息を吐くと、ゆっくり視線を上げて。
翔太くんと舘さんが向かい合った。
舘「翔太。真実を話してくれない？」
暫く続く静寂。
それを掻き消したのは、荒く鳴った拳の音だった。
渡「何で涼太まで俺を疑うんだよ……」
机に叩きつけられた拳は真っ赤になっていた。
渡「俺はお前を守ったっつってんのに」
舘「だからだよ。俺だって翔太を疑いたくない。翔太が俺の仮説を否定してくれたら──」
渡「もう、いいよ」
翔太くんは感情のない声で呟いて、部屋へ戻っていく。
こんな所でゆり組が崩壊なんてしてほしくないのに。
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美月(プロフ) - スノ大好きさん» 初めまして。コメントありがとうございます！ 楽しんで頂けて何よりです！ 是非これからも宜しくお願い致します♪ (2020年4月13日 5時) (
レス) id: 5099d9caf8 (このIDを非表示/違反報告)
スノ大好き - この話 がち泣きしましたw元々感情移入しやすいタイプなのでwwとても面白かったです！ありがとうございました (2020年4月13日 1時) (レス) id: a77830c0c8 (このIDを非表示/違反報告)
美月(プロフ) - アババさん» 初めまして。コメントありがとうございます！ すの担さん以外にも楽しんで頂けて光栄です！ (2020年4月7日 6時) (レス) id: 5099d9caf8 (このIDを非表示/違反報告)
アババ - 美月さん» コメント失礼します。スノ担ではないのですが、関ジュ担でスノではじーこを推しているため読ませて頂きました！最初から最後まで予想がグルグル書き換えられ、予想外の結末にビックリしました！とても面白かったです！ (2020年4月7日 2時) (レス) id: fcf1d7c074 (このIDを非表示/違反報告)
美月(プロフ) - momoさん» 初めまして。コメントありがとうございます！ 作者は中国地方在住ですので、関西弁があやふやなんです……。もっと勉強しますねo(｀^´*) (2020年3月16日 10時) (レス) id: 5099d9caf8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美月 | 作成日時：2020年2月4日 7時
