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#1 ページ1

渡辺side


渡「Aセンパーイ」


「おはよ、しょっぴー」


Aセンパイはやっぱ可愛いな。


彼女はAA。


俺が所属しているサッカー部のマネージャーで、いつも高い位置で結んでいる栗色の髪が特徴的な、明るい人。


「今日はミーティングあるから、私ちょっと部活遅れるね」


渡「えー、ホントに? センパイいないとやる気出ないよ」


「嘘つけ笑。あと、私一応年上なんだから、敬語使ってよ」


渡「やだよ」


センパイは不満そうだけど、ちゃんと意味があるんだよ。


たくさんの後輩の中で、俺だけがタメ口利いてたら印象に残るでしょ?


……とにかく、見てほしいんだよ。


じゃないと、すぐ人に取られちゃう気がするし。


本人は自覚してないみたいだけど、センパイ結構可愛いからな。


「もー、生意気だなぁ」


そう言いつつも、口元が緩んでる。


何だかんだ言って、後輩からいじられるの好きなくせに。


「早く行かないと、ホームルーム遅れちゃうよ?」


渡「あ、やべ。じゃあまた後で」


小さく手を振るセンパイが魅力的すぎて、帰るのすら躊躇った。


いつかは俺からセンパイに告白して。


あの笑顔が俺だけのモノになればいいのに。


そう願うしかなかった。

#2→



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作者名:美月 | 作成日時:2020年1月31日 22時

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