夢見る乙女は最強無敵【魔入りました！入間くん】 (ページ4)

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入学式で決闘2 ページ4

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『えっと…特待生と主席が中庭で決闘するらしいですふーー！！避難するなら今ですよーーー』

中庭周辺で避難勧告…という名のギャラリー集め

そもそも悪魔というのは自分の私利私欲を糧とする、愉しい事が大好きな生き物

特待生と主席の決闘なんて、これは「愉しい」でしょ？

それにしても中庭で、ね…

隠れる場所も無ければ、風上にいればアズ君の有利な条件

少し意地悪な気もするけど理事長のお孫さんならもしかして…？

なんにしても騒ぐなら静かに騒いでほしい

さて、決闘の方はどうなって…

アズ「なんっ、き…貴様何故当たらない…！？」

イル「すっ、すみまっ、すみません…」

驚いた。約二十分程は戦っていたはずなのに。どちらもかすり傷ひとつない

しかも見たところ攻撃的なのはアズ君のみ

入間君はひたすらにあの火球を避け続けているというの！？

一体どんな…魔術も使わずにこの芸当が出来るの…

あぁそうか、もしかしたらこれが彼の家系能力、かな

「家系能力」

その家系のみが使える魔術であり、磨き上げる事で自分だけの魔術を生み出せる(かもしれない！)

入間君の家系能力は避ける事に特化した能力なのかもしれない

凄いなぁ、入間君

「特待生まだ一回も攻撃してないぜ」

「えっ、何？手を出すまでもないって事？」

ギャラリーがざわざわと盛り上がる

しかしそれはアズ君逆鱗に触れるだけの事であり

イル「僕なんかほんと、虫けらみたいなもので…」

「てめーは虫けら以下だとよ！」

「さっさと尻尾まいて逃げろとさ！」

そしてアズ君の理性をプッツンさせるには十分すぎるものだった

アズ「ッッッなんたる侮辱！！」

『あーあ…スイッチ入っちゃった』

こうなってしまったアズ君のことを止められるヒトはいない

武術でねじ伏せようとする大人げないアズ君

勢いよく切りかかるアズ君を入間君はあの避けるような動きで受け流す

しかし

「キャァァァア！！」

『危ない！！』

受け流した先に女生徒が…！

『アズ君！前！！』

呼びかけるも今のアズ君に届くはずもない

間に合わない、誰か、誰か＿＿！！

二階のデッキから手を伸ばす

…お姉様なら

そう思ったその時

入間君がアズ君に掴みかかった

そして倒れる寸前

大きな音と土埃があたりを包む

のちにこの決闘を見たものは語る

そうそれは見事な

ジャーマン・スープレックスであったと