魔法 ページ6
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夕方の食堂。
そこでは珍しく人が数人集まっていて、仲良く談笑をしていたはずであった。
いつの間にか激しい言い合いとなっている。
「んあー！魔法と言ったら魔法なんじゃ！」
「でも夢野ちゃん、一度たりともオレたちの目の前でやったことないよね？」
「い、今はMP切れなんじゃ……ウチの魔法は簡単に発動せんのじゃ！」
「ふーん……」
言い合いをしているのは、相手の発言に否定的な言葉を放つ超高校級のマジシャン、夢野秘密子。その夢野ちゃんに突っ掛かる超高校級の総統、王馬小吉。
なんでこうなったんだっけな。それすら忘れてしまった。
そして、それを保護者目線一人、程好くして見て見ぬふりを決行する一人。
冷や汗をかいて口を出すか出さまいか悩んでいる超高校級の探偵、最原終一。そして極力目を合わさずにルービックキューブで遊んで聞く耳も持たない、超高校級の怪盗様。
「……ねぇAさん、そろそろ止めない？」
堪らず向かい側に座っている最原は私に打開策を求めるが、焼け石に水だ。
「王馬が言う、"好きな子いじめ"とかいうやつでしょ。無理に止めても火の粉がこっちまで飛んでくるはめになると思う」
「おーい、そこのお二人さん！聞こえてるからね！」
「最原にAよ！さっさとウチを助けんか！」
ほら飛んできた。
完成したルービックキューブを机に置いて、頬杖をつく。
すると王馬が置いたルービックキューブを見て何かを思い出したのか「そういえばさ！」と身を乗り出して私の顔に近づいてきた。
鼻先が少し当たってくすぐったい。
「Aちゃんって手品出来るんじゃなかったっけ？
夢野ちゃんじゃ話にならないからねー退屈だから見せてよ！」
「だから魔法じゃと何回」
「手品じゃなくて魔法、ね。そこら辺間違えるのはよくないと思うよ」
夢野ちゃんの発言に対して被せて言うと、夢野ちゃんは私を見て、目を見開いて驚いていた。
関わりも少ない上に、王馬と一緒に行動している印象が強いからだろうから、無理もない反応だ。悪く言えば初対面だしね。
まぁ確かに、世間一般的には手品だのマジシャンだのと決めつけているが、私としては魔法、魔法使いというのは夢があって好きだ。
なによりも、
「夢野ちゃんほどじゃないけど、私も簡単な魔法は使える見習いさんだからね」
そう言って、退屈しのぎに簡単な魔法を始めた。
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徒花 - この作品初めて見ましたが面白かったです！頑張ってください (2019年4月27日 18時) (
レス) id: 5d280f12f7 (このIDを非表示/違反報告)
虎都. - バレンタインの話、あんまり甘くないのが逆に総統様と怪盗様らしくて笑えました。面白かったです！ (2017年2月14日 23時) (レス) id: 4744b28933 (このIDを非表示/違反報告)
ハニー(プロフ) - バレンタインのお話ありがとうございました！嘘の数だけ渡すとは…(用意するの大変そう)さすが怪盗ちゃんですね！ (2017年2月14日 22時) (レス) id: eef7a7128b (このIDを非表示/違反報告)
永月(プロフ) - ymさん» ymさんこんばんは！ 「魔法」と「魔法の代償」が頂いたリクエストの作品です…！やっぱり絡ませるなら"魔法"のことかなと思って作りましたが、いかがだったでしょうか( ´ω`) 最原くん第二推しでしたか！出して良かった( 風邪；；早めに元気になるといいな…！ (2017年2月10日 17時) (レス) id: 1f4de0da30 (このIDを非表示/違反報告)
ym(プロフ) - こんにちは！ 更新されていましたので見にきたら夢野ちゃん……！ そして第二の推し候補(笑)でもある最原くんがいることにびっくりしました！ 風邪で何もかも億劫と感じていたのですが、元気が出ました。ありがとうございましたヽ(；▽；)ノ (2017年2月9日 17時) (レス) id: 6aaa42abf1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：永月 | 作成日時：2017年2月2日 16時
