４８(mingyu) ページ40
「誰も傷つかない方法があるなら、それがいいかな」
やっと見つけたその姿に近づくと、そんな言葉が聞こえた。隣には俺の大好きなヒョンがいて、いつもみたいに感情の読めない瞳でヌナのことを見ている。一体、何の話をしていたんだろう。
「サラヌナって良い人ですね」
「どうかな。自分が上手くやり過ごしたいだけかも」
「そうだとしても、良い人ですよ。俺の観察眼、信じてください」
「ウォヌくんてほんと、優しいね」
Aヌナは元々、思ったことを素直に口にする人だ。顔に出ない分、口に出したほうがいいと友達に言われたからそうしていると、以前そう言っていた。それは知っている、だけど。
「ウォヌヒョン」
「お、ミンギュ」
「ミンギュ」
「ヌナ久しぶり。ウォヌヒョン、向こうでクプスヒョンが呼んでる」
「あー、わかった。じゃ、サラヌナ。また今度」
「うん、ありがとう、またね」
だけど、なんで納得できないんだろう。何が、納得できないんだろう。モヤモヤとした感情が胸いっぱいに広がるのを感じた。立ち上がったウォヌヒョンが俺を見て少しだけ口角を上げる。
「何？」
「いや？何も。面白いなと思って」
そう言い残すとウォヌヒョンは逃げるように俺の横を通り抜けて行く。Aヌナはその後ろ姿をぼーっと見送ると、おもむろに俺に視線を移した。目が合うのすら、久々に感じる。
「何話してたの？」
「んー、いろいろ。さっきジョンハンたちが来たからその話とか？」
「そっか。なんか最近、ヒョンたちにヌナが取られたみたいで寂しいよ」
「何それ」
ヌナは小さく笑った。あ、照れてる顔だ。俺はヌナの隣に腰を下ろした。
「今度はミンギュが私の話し相手してくれるの？」
「ウォヌヒョン、話し相手してくれてたの？」
「うん、そうしてってユンソが頼んでた。失礼な話だよね。私、子供じゃないんだけど」
口調は拗ねたようにしておきながら、ヌナは嬉しそうな顔をしていた。Aヌナはあんまり人に頼ったり甘えたりができない人だ。だから、ちょっと甘やかされるとすぐに嬉しそうにする。そういうところが子供っぽくて可愛いと思う。
「そういうところが子供なんだよ、ヌナは」
「ちょっとどういう意味なのそれ」
「ヒミツ〜。ヌナは子供だから知らなくていいんだよ」
「あぁそうですか。もう怒ったからね」
そうは言っても怒ってないことは目を見たらすぐわかるんだよ、というのは黙っておく。さっき感じたモヤモヤは、いつの間にかどこかへ消えていた。
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けーぽらぶ(プロフ) - 夜明けのパンセ楽しく読ませてもらっています!!更新頑張ってください!!ｵﾁがジェヒョンだととっても嬉しいです(←私事 (2018年5月13日 10時) (
レス) id: 9254041074 (このIDを非表示/違反報告)
朔(プロフ) - momoさん» ペンだなんて…！嬉しいお言葉ありがとうございます；；このごろ時間ができたのでできる限り更新しようと思いこんな感じになっています(笑) パンセ３もまたよろしくお願いします(^^) (2017年9月5日 21時) (レス) id: 73e1005785 (このIDを非表示/違反報告)
朔(プロフ) - サミさん» コメントありがとうございます！やっとここまで追いつきました(笑)もう少しNCTも出せるようにしたいです… (2017年9月5日 21時) (レス) id: 73e1005785 (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - この頃たくさん更新が続いていて、朔さんペン＋夜明けのパンセペンとしてはとても嬉しいです…！(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) 更新頑張ってください！！また１から読み直してニヤニヤして来ます！笑 (2017年9月5日 14時) (レス) id: 24b0e028a7 (このIDを非表示/違反報告)
サミ(プロフ) - 最近更新多くて嬉しいです！NCTデビュー！他メンバーも出てくるの期待します！ (2017年9月5日 1時) (レス) id: cb3d8806c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朔
| 作成日時：2017年3月5日 1時
