ここにいる【銀魂】第9章

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side沖田







高杉の言葉に反応したのは旦那と桂。


…誰でィ朧って。






「朧とAの接点っちゃ…看病のヤツか」



「ありえなくもないな」



「あ…それとおさむらいさん。栗毛の方の」



「何でィ」



「あんた、神楽とデキてると思われてるよ。Aに」



「は…？」







つい低い声が出た。


それ程俺にとっては衝撃的な言葉。



衝動的に俺はヤツの胸ぐらを掴み捲したてる。







「ふざけんなどういう事でさァ！」



「言ったでしょ、Aと偶然会ったって。その時にまぁちょっと色々あった後、その件は全く関係ないんだけどAが急に思い出したように神楽に言ったらしいよ」



「っんで…！」



「おさむらいさんがAへのお返しを神楽と探してたのを、デートしてると勘違いされたって言ってたけど」







その言葉に俺は絶句する。



チャイナに頼んだ事が、裏目に出た…？



あん時を見られてたなら、俺がAを思い浮かべて頰を染めてたのも見られた筈。



鈍い彼女ならそれを勘違いする事は至極当然だ。







「…あくまで俺の予想だけど、他の皆も勘違いされてるかもね。他の女と一緒にいたんなら」



「……何でそう思う」



「A、その日は朝から出かけていたっぽかったし。見られてる可能性は十分だよ」



「「「「…………」」」」








そう言う俺も勘違いされてるんだけど、と呟く神威。


ヤツは神楽へのお返しを探しにきてると思われたらしい。


俺らみてーに女とデキてると思われてねーだけマシだけどな。







………んでこんなに届かねェ。



ここまで伝えて、明らか表そうとしなくても態度に出てんのに気付いてくれねェんでさァ。



鈍いのレベル通り越してんだろィ。






どうやっても通じない想いに悔しくなって髪をくしゃ、と搔き上げると…







「っおい！あれAじゃねーか⁉」







土方さんがこのアパートに続く道の遠くを見て大きな声を上げた。






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