ここにいる【銀魂】第12章

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side高杉







「じゃあ…また手を繋いでもいいですか？」






……あれだけ考えてそれか。



じれったさが胸にかかるが、甘えてくる仕草にやられて何も言わず指を絡めた。


指の力を込めたり緩めたりしてやると同じように返して嬉しそうに笑う。


たったこんだけの事で馬鹿みたいに喜んでるその顔は__________悪くねぇ。







「二つ目は」



「え。も、もうこれだけで充分だよ…？」



「なら襲う」



「…っちょ、待って待って、分かった、言うから…！」



「………ﾁｯ」



「舌打ちおかしい」






ガバッと起き上がり跨る俺の胸板を慌てて押し返す。


本当にもうねぇならここまでしねぇが、彷徨わせてる瞳は揺らいでいて、言葉を選んでいるように思えた。


………何でそこまで仕舞い込む。


眉をひそめながら辛抱強く待ってやる事数分、ようやくまた口を開いたA。






「…何でもいいの？」



「ああ」



「……じゃあくすぐってみたい」



「…あ？」



「晋助が爆笑してるとこがみたいです」







冗談で言ってんのかと思えばお願いする顔はさっきよりもしおらしく、八の字に下がる眉と必然的になる上目遣いに底から熱がくすぶっていく。



……んな頼み方ずりぃだろうが。



俺の欲求は後だとテメェに言い聞かせ向き直る。






「…別に構わねぇが効かねぇぞ」



「うん。それでもいい」



「……お前俺が見栄張ってると思ってんだろ」



「思ってないよ」



「嘘付け口元笑ってる」







バレた？なんて言いくすくす笑う表情は小悪魔そのもの。


……効くか効かねぇかは正直試したこともねぇし分からないが、コイツが喜ぶならいいか。



体を起こさせ膝の上に乗せると「ん」とだけ短く合図し促す。





膝の上にいる事に戸惑っていたが腰にがっちり腕を巻きつけて知らんふりしてやると言葉を喉の奥に引っ込めたようだった。






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