283 ページ24
side貴方
「まじで助かった。ありがとうな」
「どういたしまして。またいつでも遠慮なく言ってくれていいからね」
「…ああ。さんきゅ」
時刻は午後9時。
無事女中の仕事を終えた私は、ほぼ真選組総出で見送られ屯所を後にした。
川に沿って暗い夜道を歩いていると、前方で騒がしい声が聞こえる。
知ってる声だ、と思って目を凝らすと見えたのは、晋助・銀時・小太郎の三人。
言い合いをしている二人を呆れ顔で見ている小太郎とふと視線が合ったので手を振ると、大きな声で名前を呼ばれた。
…瞬間、ピタッと二人の言い合いが止まり視線がこちらへと向く。
「珍しいね、飲みにでも行ってたの?」
「ああ。Aはこんな夜までどこへ行っていたのだ?」
「真選組のお手伝い。女中さんが足りなかったらしくて」
「……多串君や総一郎君に何もされてねぇか?」
「されてないよ。あと銀時、名前両方合ってない」
「………A」
「ん?わ、どうしたの…?」
銀時や小太郎と喋っていると、突然背後から晋助に抱きしめられた。
回っている腕に手を添え顔を後ろに向け尋ねると、何でもねぇと返ってくる。
珍しい、いつも人前では甘えてこないのに。
「高杉てんめぇ離れろォォオォオ!!!」
「ちょ、銀時引っ張ったら危ない…!」
「高杉、一人占めはよくないぞ」
「知るか」
「…あれ、そういえば辰馬は?」
「Aそれ今ここで聞く事チガウ」
「坂本なら商談の約束をすっぽかした事で怒り狂った陸奥殿に連れ去られて行ったぞ」
「お前も普通に答えてんじゃねーよ!」
激しい銀時のつっこみが炸裂した。
何につっこんでるのかはよく分からないけど。
…怒り狂ったって、怖いな。
辰馬生きてるよね?
そんな心配をしながらとりあえず興奮気味(?)の銀時を落ち着かせて四人で道を歩く。
また言い合いの始まった二人の後ろを私と小太郎が並んで歩いた。
.
526人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミウラ(プロフ) - 本当に今まで読んだ銀魂の夢小説の中でダントツで面白いです大好きです。題名になってるここにいるの意味がわかったときは感動で溶けましたこれからもずっと応援してますがんばってください大好きです! (2021年1月16日 21時) (レス) id: 3103cb23ea (このIDを非表示/違反報告)
こあら(プロフ) - 海外に、行っていたのですか!お帰りなさい!明日は、バレンタインデーですねぇ・・・くそぉリア充爆発しろ・・・小説のバレンタインの話は好きですが、現実はつらいですww義理チョコの量が多すぎて死にそうですwwこれからも更新頑張ってください!長文失礼しました (2018年2月13日 21時) (レス) id: 1bc18c067e (このIDを非表示/違反報告)
かっぱの子(プロフ) - 奏さん» ありがとうございます!!なるべく早くに更新出来るよう頑張りますね!! (2018年2月7日 9時) (レス) id: 56c25e8926 (このIDを非表示/違反報告)
かっぱの子(プロフ) - アユラさん» ありがとうございます!笑更新頑張ります^ ^ (2018年2月7日 9時) (レス) id: 56c25e8926 (このIDを非表示/違反報告)
かっぱの子(プロフ) - 咲夜さん» が、頑張って下さい!笑 (2018年2月7日 9時) (レス) id: 56c25e8926 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:かっぱの子 | 作成日時:2017年12月5日 21時